【あおり運転の心理】被害を避ける対策は 追い越し車線を塞がない

2020年9月6日 08:40

 あおり運転の被害者を責める風潮がおさまらない。これは困ったことだが、あおり運転の事件が報道されると「被害者」を責めるSNSでの投稿が増える。確かに彼らが言うように、あおり運転をされるドライバーの発進は遅れるし、加速は遅く、スピードが出せないでいる。だから「へたくそ!はやくいけ!」と怒鳴っているように見える運転をしてしまうのだろう。

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 あおられて無理に対応しようとすると、スピード違反など危険を顧みない運転につながる。だから「ほっておく」ことだ。追突した場合、ほとんど追突した者の過失となる。あおり運転をする人の言動は、常識では考えられないほど「わがまま」だ。だがこうした「無法者」から身を守ることを考えざるを得ない。

 あおり運転を誘発しないように、まず自分が出来ることを考えてみる。

(1)追い越し車線を長い間占有しないこと
 あおり運転をする人にマナーを呼びかけても無駄なこと。単にわがままで急いでいるのなら、自分は走行車線に一時的にでも退避して追い越させることだ。常識的な人なら、さっさと抜いていく。だが、長い時間追い越し車線を塞いでいたりすると、嫌味をやられたりする。だから、行儀の良いドライバーとしては、全体の流れをよく読み、無駄にあおり運転をする人に絡まないようにすることだ。

 しかしこれには、運転技量が高度であることが必要だ。基本的に、法定スピードを守り運転しているとき、遅いクルマをスムーズに抜いて、かつ速いクルマを抜かせながら自然に走行するのは、「ぶっ飛ばす」よりも難しい。「ぶっ飛ばして」いるときの方が単純なのだ。「抜きつ抜かれつ」一定のスピードを保つには熟練の技がいる。

 飛ばして追い越ししている方は前方の動きに集中していれば良いので、むしろ楽なのだ。こうしたわがままな気持ちが「あおり運転」をする者の基礎的心理なのだ。現在、AI自動運転では前車に追従するだけだが、「追い越しながら100km/hで巡行させる」運転は、AIには当分出来ることではあるまい。今は、追い越しをかけるだけでも手動操作になってしまう。やはり難しい技術なのだ。

 AIにも難しいとなると、「あおり運転」は当分なくならないことになる。だから、追い越し車線を絶対塞がないことだ。「あおられる被害者」は女性に多いとなっているが、それは「弱者」をいじめる心理だから、早めに走行車線に退避するのが賢い。

(2)大型ミニバン、SUVに乗る
 またなんともやり切れないことだが、「ヤクザ車」を運転していればゆっくり走っていてもあおられない。大昔はアメ車、それからベンツSクラス、現代は大型ミニバン、SUVのようだ。

 張り出しの強いクルマが好まれるようだが、実用で良いところは「ヤクザ車」に見えることだ。フィルムを張って運転席を見えなくしておくと、女性ドライバーには特に有効だ。デザインは好きになれないが、残念ながらそういう意味でも実用性は高い。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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