コロナウイルス禍とマスク
2020年5月20日 17:55
5月19日現在、当家に「アベノマスク」は届いていない。が、近場の物販量販店などで記憶に残っている価格でマスクは入手できる状態になっているので、不便は感じていない。
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だがいま、つくづく思う。コロナ問題禍で安倍政権の「スピード感のなさ」が指摘されるが、アベノマスク「不具合マスク/検証費8億円」「容易に届かず」などその象徴例といえるだろう、と。また「マスク」がこれほど世上の話題に上ったことはない、と。
語弊もあろうが「風が吹けば桶屋が儲かる」というが、ミシン業界には「突発的な追い風」となっているという。例えばブラザーの販社:ブラザー販売の2-3月の受注台数は、前年同期比3割増加したという。「手作りマスク」が背景となっていることは、こんな事実からも明らか。
私もブラザー販売で検索し、マスクの型紙をダウンロードできるサイトがあることを確認した。そのサイトの閲覧数は、3月から4月上旬で5万件。前年同期比約500倍だという。ちなみにブラザー販売では「4月以降もサイトの閲覧数は前年比2.5倍で推移しており、ブラザー(工業)に追加注文を発注した」としている。
蛇の目ミシン、然り。3月~4月上旬のミシン販売が前年同期比で約2割増えたという。
だが両社とも、前3月期の収益には「突風」の効果は認められない。前者は「6.8%減収、6.4%営業減益」、後者は「6.9%減収、0.7%営業増益」かつ両社とも「コロナウイルス禍の影響が見通せず」として今期計画を未定としている。
ただマスク「文化」がなかったとされる欧州にも根付いたとされる昨今、やはり周囲を見回すとコロナウイルス禍の中でマスクが「いかばかりのもの」だったかを示す事例には事欠かない。例えば・・・
化粧品や健康食品のEC企業に販促支援をしている会社に、レディーフォーフューチャーがある。同社はマスク不足が叫ばれる中で3月に急遽、なにか役に立つサービスが提供できないかと考え「最安在庫.com」(通販サイトでマスクの在庫や購入金額が分かる情報サイト)を立ち上げた。
サイト上には大手通販会社のマスク情報が、集約され掲載されている。情報は1時間に1回アップデートされ、常に5000~1万件が掲載されている。サイト開設から1カ月半余りで、利用者が累計で100万人を超えてしまったという。
今期大幅な最終赤字となり投資ビジネスの「今後」が注目されているソフトバンクグループが、かねてから付き合いのあった中国深圳の自動車メーカー:BYOと提携し「月産3億枚ペースのマスクを供給する」といったニュースも飛び出した。
新型コロナウイルス予防薬としてヒドロキシクロキン(抗マラリア薬)を服用していると発言、周囲には「マスク着用」を告げたトランプ大統領のマスク姿を、1度でいいから見てみたい。余談だが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)