ホンダ・スーパーカブ110 60年を超え、新カラー「パールフラッシュイエロー」追加 (2/2)
2020年4月21日 18:55
ホンダ・カブの最も変わった点は、エンジンが2サイクルから4サイクルになったことであろう。現代で2サイクルエンジンと言っても知らない人が増えているのであろうが、構造が簡単で軽くなる。しかし、排気ガス規制に適合するには不利である。また燃費においても、バルブがないなど簡素化されている構造がこれまで有利とされていたが、逆に仇となったようだ。
【前回は】ホンダ・スーパーカブ110 60年を超え、新カラー「パールフラッシュイエロー」追加 (1/2)
余談だが、筆者の趣味の1つであるラジコン模型のエンジン(おおむね10cc程度まで)では、大多数が2サイクルエンジンだ。これは、バルブの構造がロータリーエンジンと同じような構造と出来るなど、簡素で軽量に仕上げることが有効だからだ。ラジコンが排気ガス規制や燃費などの対象にならないのは、少数であるからであろう。
現在、ホンダ・カブの点火はトランジスタになっているし、キャブレターは電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)に変えられている。オイルも圧送飛沫併用式となっており、中身はすっかり更新されている。クラッチは湿式多板ダイヤフラムスプリング式、変速機ギアは全てロータリー式ではないようで、停車時のみロータリー式となるようだ。クラッチは操作不要のようで、左ハンドルグリップのところにあったクラッチレバーはなくなった。
ホンダ・カブが発売される前、ホンダは「自転車に発動機を取り付けるキット」を発売しており、その後カブが発売されて50cc以下のバイクは「原動機付自転車」となったのだ。そして50cc以下のバイクは、自動2輪の免許を必要とされず普通自動車の免許で乗ることが出来た。つまり、「自転車」の扱いなのだ。現代の「電動自転車」のように、「人力」をサポートする発動機(エンジン)、つまり原動機の扱いだったのだ。
原動機付自転車は登場当時、「軽車両」扱いで、免許証が必要なく自転車と同じく登録制であったと記憶している。1960年には16歳以上の免許制となった。普通免許を取る前に乗れるバイクとして、私も乗った記憶がある。無免許運転である。その後車に乗るようになると、原付バイクには危険を感じてなかなか乗れなくなった。だから、若い人ばかりでなく仕事で乗り回してクルマ渋滞をすり抜けていく姿を見ると、羨ましくなる時がある。
さて、すっかり品質の安定した「ホンダ・スーパーカブ110」だが、新カラー「パールフラッシュイエロー」は明るい色で、イメージが一新されている。70歳を超えた「じじい」でも乗ってみようかと誘われる。前述の筆者の幼馴染は、50年前からスタンダード色のブルーを相変わらず乗り続けている。頑固な奴だから、新カラー「パールフラッシュイエロー」に乗り換えさせてやろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)