冬、燃費が悪いのはどうして? それでも「3分待つのだぞ」がクルマのため
2019年12月2日 06:52
11月に入ってからインフルエンザが早くも流行入りして、これは過去2番目の速さだという。インフルエンザウイルスは気温が20度以下になると、活発化してくるそうである。それと同等に並べるのはなんだが、クルマの燃費の良し悪しも季節によって特性があるのはご存じだろうか。
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財団法人省エネルギーセンターの「ReCoo会員燃費データの季節変動」によると、車の燃費が一番良いのは気温20度前後の季節であり、温暖な地域であれば5月頃と10月頃ということになる。たしかにロングドライブには至極いい季節だ。
では、燃費が悪いのは何月なのだろうか。省エネルギーセンターによると、やはり冷え込みの厳しくなる2月だということだが、トヨタ自動車のある調べでは、北海道と首都圏を除き12月から2月まで燃費が悪くなり、地域によっては12月が1年で最も燃費が悪いという。
それは、冬至(2019年は12月22日)が1年で最も日が短いということからも合点がいく。また、太陽が最も低い位置にあることから、昼間でも山や建物などの陰になりやすい駐車場に置いてあるとクルマが、深々と冷え込んでしまうことになるだろう。
ちなみに、1年間で燃費の悪い月と良い月の差は、北海道と首都圏を除いて約0.5km/L。首都圏はなぜか約1.0km/L。北海道は約1.5km/L超で、良い時と悪い時の差が大きくなっている。
つまり、寒い冬にはクルマを暖めるために余計な?燃費を使っていることになる。しかし、燃費を節約するためにすぐに発進することはおススメできない。「暖機運転」をすることだ。
想像できると思うが、普通の油は低温だと固まりやすい。車にはガソリンだけでなく、精密機械を動かすために潤滑油をたくさん使用している。それらの油が固まった状態ですぐに稼働させたらどうだろうか。壊れやすくなるに決まっている。
だから車好きならば、走らせる前に暖機運転をしてオイルを十分いきわたらせ、各部品が正規のクリアランスで動くようにしてやる、というのは常識らしい。ということは、ロスが少なくなって走行中の燃費にもいいのかもしれない。そうしてやることで故障を少なくし、クルマを長持ちさせることもできるわけだから無駄がない。
「最近のクルマは良くできているから暖機運転なんて必要ない」なんて豪語するドライバーもいるかもしれない。たしかに、昔のように朝起きたらまずエンジンをかけてそのまま朝食、なんてことは必要ないが、今はエンジンをかけてから数分待つだけで良いのだ(ただしご近所迷惑には配慮を)。
ボンカレーではないが、3分待ってじっと我慢の子であったほうがクルマには良いのだ。また、走り出しもいきなりアクセル全開は良くない。正規のクリアランスが確保できてないうちに思いっきり回したらエンジン故障の原因になるやもしれない。それに暖機運転だけでは温まりきらない触媒を、ゆっくりと走り出すことによって温め、既定の浄化作用が効くようにするのが環境にも良い運転の仕方だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)