新時代の本命、新型VW・ゴルフ MHV・PHEV・ディーゼルなどラインナップ豊富
2019年11月5日 12:30
8代目フォルクスワーゲン(VW)・ゴルフが発表された。ドイツ国内で2019年12月から発売開始とのこと。どこかの国のメーカーが国内販売を遅らせるのとは違い、やはりドイツの企業としての自覚があるのがうれしい限りだ。
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VW・ゴルフと言えば、VW・ビートルの後を継ぐべく登場したのだが、長らくビートルは生き残っている。つい最近ビートルの特別仕様車を売り込まれたが、生産開始は2003年と聞いていたのでびっくり。2018年まで特別仕様車を生産していたようだ。
1974年に初代ゴルフが発表されたのだが、それはビートルの国民車構想を受け継ぐ、現代で言えばCセグメントの大衆車だ。このカテゴリーでは、現在トヨタ・カローラが世界一の生産台数を誇っているようだが、この大衆車の始まりはナチスドイツのヒトラーが打ち立てた国民車構想にあった。
日本でも、私が初代カローラに乗り始め、モータリゼイションが始まっていたころ、ビートルはユニークな洒落たクルマとの受け止め方でヤナセが国内に持ち込んでいた。今で言えば、アップルiPhoneを愛用する感覚だろうか?デザイナーなどの仕事に就く人々に人気があった。私は知り合いのカメラマンに乗せてもらったことがある。
2019年10月24日、ドイツ本国で発表された8代目新型ゴルフは、大きくイメージを変えることなくすべてを刷新した。フロントグリルの現代的「大口を開けた」ようなデザインはバンパー下に見せているものの、グリルはトヨタ車の「鼻つまみ」のイメージは避けてスマートにまとめている。内部装備は、現代的に液晶のタッチパネルとなっている。
そして注目は、パワートレインが現代的になっていることだろう。まず、厳しくなる燃費規制に対応する手段としてプラグインハイブリッド(PHEV)を加え、マイルドハイブリッド(MHV)には48V電源を用いたようだ。これは、トヨタHVのように100V電源を用いると、配線などの安全性にコストがかかるのを避けるためである。48V電源はヨーロッパ車で多く見かけるようになり、日本車でもニーズが高まってきている。
新型ゴルフのパワーユニットは多種類にわたっており、ガソリンエンジン3タイプ、ディーゼルエンジン2タイプが用意されている。ディーゼルエンジンは燃費を17%向上させているという。ヨーロッパのメーカーが排気ガス規制クリアの主力としてきたディーゼルエンジンは、不正事件を受けて排除されてしまうのかと思ったのだが、まだまだ開発は続いているようだ。事件の後始末は終わったのだろうか?
この8代目新型VW・ゴルフの日本市場導入は、2020年以降となっている。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)