史上初、女性宇宙飛行士だけのペアによる船外活動 NASA
2019年10月21日 16:29
NASAは18日、女性飛行士のみのペアによる宇宙船外活動が、国際宇宙ステーションで行われたと発表した。国際宇宙ステーションでの船外活動は過去に200回以上行われたが、2人1組のペアにはいずれも男性が含まれており、女性のみによる活動は今回が初である。
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今回船外活動を行ったのは、クリスティーナ・コック宇宙飛行士とジェシカ・メーヤー宇宙飛行士の2人で、リチウムイオン電池の交換作業を行った。メーヤー宇宙飛行士にとって初の船外活動となり、女性としては15人目の宇宙遊泳となる。
■女性宇宙飛行士
米国で初めて宇宙飛行をした女性はサリー・ライドである。1983年6月18日、スペールシャトル・チャレンジャー号に米国人の女性宇宙飛行士として初めて搭乗した。その当時、米国においても女性飛行士は珍しく、マスコミは彼女をタレントのように取り上げた。
米国人女性で初めて宇宙線の外に出て宇宙遊泳をすることに成功したのは、キャサリン・サリバンだ。船外活動には、超低温と真空に耐えるために宇宙服が必要だが、当時、NASAの宇宙服は男性用のものしかなかった。
幸い彼女は、身長168センチメートル、体重68キログラムの大柄な体格だったため、男性用の宇宙服がそのまま使用できた。
最近では宇宙服が進化し、セミオーダーメイド方式になっているため、胴体・腕・手袋などのパーツごとに自分のサイズに合わせて選ぶことができる。
実は、女性の宇宙飛行に関しては、旧ソ連の方が米国よりはるかに早い。1963年 6月、ワレンチナ・V・テレシコワが宇宙船「ウォストーク 6号」で飛行している。女性初の宇宙遊泳も、旧ソ連のスベトラーナ・サビツカヤが1984年7月に達成した。
NASAが2024年に計画している有人月面探査「アルテミス(Artemis)」では、史上初めて女性が月面に降り立つ予定である。(記事:創造情報研究所・記事一覧を見る)