スポーツカーの最高馬力は700馬力標準? ポルシェ・カイエンPHEV、680馬力で登場
2019年8月23日 17:20
ポルシェがEVに移行する流れの中で、新たな旗艦モデルを発表した。カイエンのPHEVだ。かつての「スーパーカー」をはるかにしのぎ、半世紀前の「トヨタ7」「日産・R381」などのレーシングカーに並ぶ最高馬力を得ている。しかも、低速回転から強力なトルクを発揮するターボチャージエンジンとモーターの組み合わせであると、トラック以上の発進時の扱いやすさがあるであろう。
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ポルシェ・カイエンはSUVで、パッケージングされたデザインは全面投影面積が大きい。強烈な空気抵抗であると予測されるのだが、300km/hに迫る最高速は驚きと同時に、「省エネを求める現代にふさわしいのか?」と疑問を感じてしまうのは、私一人ではないだろう。
一方、ポルシェ・タイカンEVについてはテストが進んでいる。間もなく実用車として登場するのであろう。600馬力に達するだろうと言われるが、モーターである。だから、その加速力は強烈であろう。ポルシェ・911シリーズなどと比較すると、運転は極めて易しく、「アクセルを踏めば速度が出る」と言ったスポーツカーとなっているのだろう。
新たに発表された「カイエン ターボS Eハイブリッド」と「カイエン ターボS Eハイブリッド クーペ」は、4リッターV8ツインターボ、最高出力550psのエンジンに最高出力136psのモーターを組み合わせたパワーユニットだ。プラグインハイブリッド車に仕立て上げてきた。エンジンと8段ATとの間にモーターをレイアウトして、システム総合で最高出力680ps、最大トルク900Nmを発生する。性能については、最高速が295km/h、0-100km/hまでの加速のタイムが3.8秒で、強力すぎる。モーター駆動のみでの最高速は135km/hに制限されている。それでも、日本市場では十分すぎるパフォーマンスだ。
駆動用バッテリーの容量は14.1kWhで、一充電あたりの航続可能距離は40km。平均燃料消費量(NEDC)は、約25.6~27.0km/リッターとなるようだ。クーペボディーもあるようだが、スーパースポーツカーの姿としてはSUVのため空気抵抗が強いであろう。ポルシェはポルシェらしく、現代の燃費問題を生き抜くのだろう。しかし、PHEVで登場したことは、ポルシェもまだEVに絞り込んだわけではないようだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)