日産「#助手席孝行」 高齢者(親)の運転を見守る「親孝行5つのポイント」
2019年8月5日 07:07
この夏帰省したら、親の運転するクルマの助手席に座ろう。「#助手席孝行」と名付けた高齢者事故を無くすためのキャンペーンを、日産が開始した。運転免許をもつ各世代合計700名にアンケート調査をしたところ、「親が事故を起こして加害者になるのを恐れる子供が、親が被害者になるのを心配するよりも上回った」という。
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アンケートは、20代~70代まで、それぞれの世代で100人ずつ計700名に実施。20代~50代の計400名は、「子世代」として「運転免許をもつ親」がいることを、60代~80代の計300名は「親世代」として「子がいる」ことを必須としている。
親の運転について、「心配した/心配したことがある」と答えたのは71.3%となり、理由としては、「交通事故の加害者になることが心配」が87.0%で最多となった。これは、「交通事故の被害者になることが心配」の72.6%を上回っている。「親が運転する車に乗る機会」については、「年1回以下」が48.2%で最多。続いて「半年に1回程度」が12.5%となり、7割が半年に1回以下と回答している。
一方で親世代については、「運転能力が衰えたのではないかと不安をおぼえたことがあるか」は「やや不安」が60.0%、「不安」が10.0%と、7割が不安を感じていた。「運転能力の衰えの指摘は、誰に言われると納得する/聞く気になるか」については、「妻/夫などの配偶者」(52.0%)、「子」(51.7%)がそれぞれ半数を超え、「警察官など運転の指導に関わる方」(20.0%)、 「友人」(20.7%)を大きく上回った。
■日産・「#助手席孝行」キャンペーンの合言葉「みぎあし」
日産は 高齢者運転問題に取り組んでいくことで、日産車が絡む死亡・重傷者事故をゼロにする努力をしている。それが「ゼロ・フェイタリティ」だ。助手席から高齢者(親)の運転を確認してもらおうと、「高齢者安全運転支援研究会」の監修によりポイントを5つに絞って、合(愛)言葉「みぎあし」にまとめた。
「み」 は 「ミラーちゃんと見てる?」、 「ぎ」 は 「ギアチェンジ迷ってない?」、 「あ」 は 「アクセルとブレーキ急じゃない?」、「し」 は 「シャカンキョリ保ててる?」、「は」 は 「ハンドル遅れてない?」の頭文字となっている。
上記のように分かりやすいポイント整理を行い、高齢者の事故を防ぐ切り札となり得る子供からのアドバイスを起こそうとしている。こうした取り組みを拡大させる一方、安全運転支援システムの普及を進めることを日産は目指しているようだ。
この夏、故郷に帰省したなら、親の運転する車の助手席に乗って、その運転を何気なくチェックしてみよう。これは何よりの親孝行と言うものだ。
日産は、「プロパイロット」の開発を進めてより安全な車にしてしまうことが急務だが、完全自動運転車は言われるほど安全をまだ確保していない。むしろ現状のレベル2であっても、「運転支援する」ことがミスを少なくする方向で機能するのではないのか。日産の取り組みを私は支持する。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)