2020年はアインシュタイン没65周年 「相対性理論」って実は何?
2019年4月24日 18:33
昨年春(2018年3月14日)、スティーヴン・ホーキングが亡くなったのは記憶に新しいが、春の季節に亡くなったもう一人の宇宙物理学界の巨人を皆さんは知っているだろうか?それは相対性理論の生みの親アルベルト・アインシュタインである。
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2020年はアインシュタイン没65周年アニバーサリーイヤーにあたり、世界中で彼の業績をたたえるイベントが開催されることだろう。亡くなって半世紀以上経過した現在もなお彼の理論は私たちの知的好奇心を魅了してやまない。
ここではそんな古くて、新鮮な相対性理論の面白さをお伝えしたい。この理論は、学者や宇宙オタク以外の人間にとっては難解であると捉えられがちだが、実はシンプルでツボさえ押さえていれば意外にスムーズにわかった気になれるのも事実である。今回は小学生でも理解できるように優しく解説を加えてゆくことにする。
この理論は一つの重要な仮定が出発点になっている。その仮定は「光の速度は絶対的不変でこれを超えることはできない」というものである。ここでは簡単なたとえ話を使って相対性理論が導く不思議な結論について説明する。
あなたは宇宙飛行士である。あなたが乗っている直進するロケットから進行方向にまっすぐボールを投げたとしよう。それを外から観察する人間には「ロケットの速度」+「ボールの初速度」なる速度でボールが動いているように見える。ここまでは至極当たり前の話である。
しかしながら、このたとえ話でボールを光に置き換えると事情が全く異ったものになる。これを外から観察する人間には「ロケットの速度」+「光の速度」というふうには見えない。何故ならば、光の速度は絶対的不変でこれを超えられないからである。
そして極端な例えをすると、ロケットが光速で飛んでいる場合、ロケットでは時間が一切経過しないということにしなければ、光速絶対不変の原則を保てなくなる。これが有名な浦島効果である。
実際には質量のある存在は光速に近づくにつれて質量が無限大に近づき、光速には到達できない。したがって光速で飛ぶロケットの話はあくまでも仮想実験にすぎないが、ここから導かれる重要な結論は時間の流れ方は絶対的なモノではなく、相対的なモノであるという事実である。
つまり宇宙で起きる現象として正しいのは、移動速度が速くなるにつれて時間の流れ方が遅くなるという事実である。このことは既に何度も実験的に正しいことが確認されており、私たちは宇宙に存在する限り、この法則から逃れられないのである。だがメリットはある。いつまでも若々しくいたければ光速で移動し続ければよいのだから。ただしそれが可能であればの話だが。(記事:cedar3・記事一覧を見る)