BMW「渋滞運転支援機能」を搭載 高速道路での渋滞時ハンズオフが可能

2019年4月20日 11:24

 BMWジャパンが「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」をBMW3、BMW8、BMWX5などに搭載して発売する。その後搭載車種を増やしていくと共に、オプション設定すると4月10日発表した。高速道路での渋滞時、条件付きだがハンズオフを可能とする装置だ。この装置は日本初となるが、2019年夏以降に順次導入するとした。

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 この機能は、高速道路での渋滞時に限られ、『直ちにステアリング操作が確実に行える状態下』でステアリングから手を離しての走行が可能としている。『周囲の道路の交通状況や、車両の状況に応じて』との条件が付くが、具体的によく分からない。実際には『前方を注視し、ハンドルを取る構えのまま』となるのだろう。SAE(Society of Automotive Engineers)Internationalの分類では「レベル2相当」となるようだ。これまでの「運転支援システム」と変わらない。

 これはどうなのであろうか?渋滞時には重宝すると考えられるが、ドライバーの「前方注視」が守られるのであろうか?人間は「余裕を使い果たす」ものだ。

 例えば、交通ルールでは最高速度100km/hの高速道路がほとんどで、設計速度は120km/hになっているが、制限速度を120km/hにすると、人間はさらにスピードを上げてしまうそうだ。現在、制限速度を120km/hに上げた道路を走ってみると、200km/hでも問題ない道路だと感じる。実際に160km/hまで上げてみたが、直線では全く問題を感じなかった。しかし緊急停止する場合、確実に危険が増すことも予測される。

 だとすればだが、渋滞時であっても「ハンズオフ可能」と言われると、「前方注視」がなされない恐れがある。テスラの事故でも報告されており、人間とはそうしたものだ。これを配慮すれば、自動運転レベル1・2・3・4などと言われる区分は捨て去り、レベル5の完全自動システムが出来るまで、緊急ブレーキなど危険を避ける装置以外の自動操縦に繋がる装置は禁止したほうが良いのではないだろうか?

 さらに付け加えれば、旅客機ボーイング737MAX8の事故のように、安全装置のコントロールプログラムのバグと思われることが起きるのが自動操縦だ。安全装置が逆に墜落させてしまうケースが実際に起きている。これらを考慮して、自動操縦装置の完成を待つ必要もあるのではないだろうか?(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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