地味~な!世界一のハイテクカー(1) マツダ・CX-30 「魂動デザイン」は飽きた?
2019年4月8日 12:03
マツダ・CX-30は、1年後に日本でも発売されるようだ。これは知れば知るほど、1年待っても期待を裏切らない車であろう。運動性能は高いようだが、実用車を求めている。極めて一般的なユーザーほど待つ甲斐があるがあるように感じる。
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現在ではハイテクカーをイメージするとIoTなどとなってしまうが、マツダ・CX-30はそれらとは違う、「技術的に奥の深い」ハイテクカーと認識しておくとよいのだろう。デザインではエクステリア、インテイリアとも、ありきたりに見えてくるが、きっと乗っているうちに世界一のハイテクカーであると気づく時が来るかもしれない。そんな「地味~な!」車だろう。
マツダ・CX-30の車体は、CX-3よりも大きくCX-5よりの小さいようだ。
CX-3: 全長4275mm、全幅1765mm、全高1540mm、ホイールベース2570mm
CX-30: 全長4395mm、全幅1795mm、全高1540mm、ホイールベース2655mm
CX-5: 全長4545mm、全幅1840mm、全高1690mm、ホイールベース2700mm
CX-3と比較すると120mm長く、30mmワイド、高さは同じ、ホイールベースは85mm長い。CX-5と比較すると150mm短く、45mmスリム、150mm低く、ホイールベースは45mm短い。
この大きさは、世界でも市場が拡大するクラスである。最新のコネクト技術や運転支援システムなどを装備するが、それが最先端技術と言うわけではない。デザインは最近の流行そのままで、前後のオーバーハングは極めて短い。マツダのデザインテーマ「魂動デザイン」を踏襲しているが、決して先進的であるわけでもない。半世紀前のフォード・ムスタングのデザインテーマだ。
クルマのデザインは個人の好みが左右する問題であり、評価するのは避けるが、現代のデザインでは、リアのオーバーハングが極めて短くなっている。ホイールベースが大幅に伸びているため室内はかなりゆとりがあるのだが、荷物スペースは後部座席を畳んで確保するものと割り切っているようだ。
デザインで気になっているのは、やはりテールの処理だ。丸く絞り込むとリアオバーハングがほとんどないので、新型スープラとよく似てきてしまう。ベンツ・GTも丸くまとめている。どれも後姿では区別付きにくいほどだ。少しだけ荷物スペースを考えてはどうなのだろうか。すると、リアをカットするように終わる手立ても必要となってくる。
それでは、マツダ・CX-30の何がそれほど「世界一のハイテク」なのであろうか?それには2つのテーマがある。しかしこれほどユーザーにアピールできない技術的テーマで「商品力」になるのか?かなり心配だ。かつての「技術の日産と商売のトヨタ」を思い浮かべてしまう。と(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)