マツダ・新型CX-5の魅力を語ると、マツダ車全体の魅力を語ることになる(2)

2019年3月1日 21:42

■G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)

 マツダ・新型CX-5のもう一つの目玉が、「G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)」である。これまでのハンドルを切る時の安定感をアクセルだけで整えるだけでなく、ハンドルを戻して立ち上がる時のブレーキを使ったコントロールを加味して、より安定性を感じさせている。これまでの「G-ベクタリング コントロール(GVC)」でも、その効果を如実に感じることができていた。運転して揺れるほどハンドルを振り回して、同時にアクセルを踏んでも車体は何事もなかったように挙動する。

【前回は】マツダ・新型CX-5の魅力を語ると、マツダ車全体の魅力を語ることになる(1)

 また、SUVは背が高いゆえに、コーナーに入る際などのハンドルの切り始めで、ノーズダイブとローリングを感じやすいのが実情だ。慣れてしまえばセダンなどとの差は感じることもなくなるほどではあるが、スポーツカーやセダンなどと比較すると「揺れ」として感じてしまうのだ。それをコントロールすることができていたのがGVCだったが、ハンドルを戻した時も「揺れ」が出てしまっていた。それを抑えているのが、新しい「G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)」だ。GVCはアクセルコントロールだけだったが、前輪ブレーキをつまむことを加えているのが「GVCプラス」だ。

 スバル・新型フォレスターも同じような癖を持っているのだが、トルクロッドの取り付け位置、サスペンションセッティング、ブレーキコントロールなどで解消しようとしている。しかし同じプラットフォームを持つインプレッサなどとは雲泥の差で、どうしても揺れのように感じて修正舵が増えてしまう。ハンドルのキレを鋭くしても、これは解消できていない。背の高いSUV独特の宿命的癖と言える。

 その中で、マツダの「G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)」は注目に値する装置と言えるようだ。各社の取り組みはいろいろだが、AI自動運転になると、ハンドルの微妙な切り方で防げる部分もあるので、よりスムーズな乗り心地を完成できるかもしれない。期待しよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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