スバル・日産のディーラーに物申す(4) スバル北米販売「LOVEキャンペーン」

2019年2月8日 14:48

■メーカーの品質管理が瓦解したスバルディーラーは何をすべきなのか?

 スバルの車は、その内容が分かる人にとっては魅力的だ。しかし、それを「商品力」として、誰にでも通じるアピールとはならない。品質問題が出た現在、その壁を乗り越えて「購入してくれる人」は減っているはず。他車と比較して絶対の魅力とはなっていないのだ。しかしそれは、いつでも、どのメーカーのディーラーでも同じことだ。絶対の差別化はできていない。そこで、商品(車種)自身の魅力と、ディーラーが作り出す魅力とを合わせて、『地域にとっての商品力』を創り出す努力が望まれる。

【前回は】スバル・日産のディーラーに物申す(3)  日ごろから付き合っていないと始まらない

 そこで基本となるのは、ディーラーにとって【整備】だ。絶対の信頼を得ることを目標に、ユーザーそれぞれの車の置かれたコンディションに即して整備を進めることだ。例えば、仕事で激しく使う車なら、6カ月ごとと言わず、走行距離で整備に立ち寄ってもらうことと考えなければなるまい。「ディーラー整備がお客様の車を心配してあげる」のだ。仕事で使っている車だが時折家族で出かけることがある人がいたら、せめて「家族を乗せる前に整備によってもらう」のだ。タイヤにはまった石を取り除くだけでもいいので、事故のないよう点検してあげるのだ。

 また、1カ月に1度しか動かさない車だったら、バッテリー充電、オイルの状態、ラジエター、ウィンドウォッシャー点検、タイヤの空気圧など、当たり前で、なおかつ置いておくことで劣化する内容を中心に点検する。「時折、充電のため電話を入れてエンジンをかけてみるようにアドバイスする」などだ。つまり、待ちの姿勢であるカウンターセールスからルートセールスに切り替えるのだ。その一方で、積極的に出ると「苦情」も多くなる。しかし、それを「真摯に」さばけるかがカギとなろう。

 このサービスには、今では「LINE」を使うのが良いのだろう。セールスの手間も考えると、それによって、むしろ密接に客と接することが出来る。

■スバル北米販売 「LOVEキャンペーン」を参考にするべき

【参考】快進撃続くスバル北米販売 「LOVEキャンペーン」の成果か? GM販売網取り込みか?

 ルートセールスの最も効果が出る場面は、「紹介」を貰った時だ。それも、従来のように待っていてはいけない。北米スバルが値引きもせず利益率が高いのは、ユーザー自身で新規ユーザーになるかもしれない人に対応するからだ。問題が起きても、現役のユーザーができるだけ回答していると、「信頼」が出来るメリットがある。営業の手間も省けるし、広がりが出る。「スバリスト」の集まりを作りコミュニケーションをとって、日常生活の中で「良い評判」を広めてもらうのだ。そのユーザーはもちろんボランティアで、少々の優待がある程度だそうだ。規律は厳しく、違反があると排除されてしまうそうで、それもユーザー自身で管理していると言う。

 この例は、どのメーカー、どの様な業種でも応用が利く。ゴルフの会員などは、最も応用が出来る団体だ。ゴルフ場側が理解できるなら、即座に組織するべきシステムだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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