マツダ・CX-5改良 G-ベクタリングコントロールプラス(GVC プラス)、SKYACTIV-G 2.5T

2018年10月13日 17:59

 マツダが、CX-5に商品改良を行い、予約受注を10月11日より開始し、11月22日より発売する。

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 注目すべき点は、「G-ベクタリングコントロールプラス(GVC プラス)」を全車に標準装備したことだ。この装置は、従前の「G-ベクタリングコントロール (GVC)」に改良を加えている。一般ドライバーがGVCを認知できることもないのであろうが、この装置はマツダ・CX-5の操縦性向上に大きく貢献していた。

 この装置がユニークなのは、他社がブレーキを使用してコントロールするのに対して、アクセルのON・OFFによって、FFの特性であるタックイン減少などをコントロールし、ハンドルの切れ角に応じて忠実にクルマを操縦する機能であることだ。今回の改良は、ハンドルを切ったときだけでなく、ハンドルを戻す際にも、今度はブレーキを使ってハンドル操作に忠実な動きとなることを狙ったものだ。

 従前のGVCの効果については、自然で信頼のおけるものだと感じていた。しかし、今度のハンドル戻しの時にコントロールをするのには、ブレーキで行わざるを得なかったようだ。それも外側タイヤのブレーキをつまんでいるようで、戻すモーメントが感じられるのであろう。近年のこうした操縦コントロールは、もはやリモートコントロール、いやもっと現実離れしたゲーム感覚に思える。多分、運転者がこれらGVCなどのコントロールを意識することもなく、自分が自らクルマを操っている感覚なのだろうが、それは作り出されたゲームの画面を見ている状態に近いと言えよう。

 しかし、このコントロールで危惧するのは、車がオーバースピードにより、タイヤが横Gで滑らない限界を超えたときだ。そもそも、一般の運転者がオーバースピードでタイヤが滑り出したことを感知できるのか?が疑問なのだ。GVCでコントロールできているうちは良いのだが、限界を超えて滑り出してしまったタイヤを一般運転者がコントロールできるのか?が心配だ。GVCが一般の運転者よりも限界近くで正確操作ができることは確かであろうが、滑り出した時、逆ハンドルやアクセルの戻し方など、正確に対処できる余地はどのようなものであろうか?

 その他注目すべきは、「SKYACTIV-G 2.5T」、2.5L直4気筒、直噴ガソリンターボエンジンの採用だ。最高出力230ps、最大トルク420Nmを発揮する。これはV8気筒、3.6L自然吸気エンジン並みのトルクで、街乗りではだいぶ楽に運転できるだろう。マツダは、電動化だけでなく、エンジンの熱効率向上も続けているようだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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