メルセデス・ベンツ・Aクラスにセダン 中国専用「AクラスLセダン」のショート版
2018年8月20日 12:45
メルセデス・ベンツ・Aクラスにセダンが追加される。中国専用モデルである、ロングホイールベースバージョンのショート版だ。中国市場に先に発表するなど、中国市場は世界の自動車市場としても最大の影響力を示している。それに比すれば、日本市場の凋落が目立つ昨今である。何しろ日本メーカーでさえ、新車の発表は日本市場が先ではないのだ。発表されるとしてもそれは日本専用車で、希少となってきた。
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その日本市場専用車クラウンに、価格帯で競合すると考えられるメルセデス・ベンツ・Aクラスの発表だ。サイズは、全長4549mm×全幅1796mm×全高1446mmホイールベース2729mmで、クラウンの全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mm×ホイールベース2850mmと比較すれば一回り小さい。パワーユニットは、ガソリンエンジン「A200」163hpと、ディーゼルエンジン「A180d」116hpの2種類が用意されるようだ。ハイブリッドなどは発表されていない。
注目すべきは、cd値0.22とうたわれているボディーデザインだ。アンダーボディーをフラット化しているが、これは空気抵抗を減らすには有効な手法だ。また、なんといっても、ハッチバックのような古くは「ファストバック」と言われたテール処理を4ドアセダンでトランクを設けて施すなど、現代の流行を取り入れたスタイリングが効いているようだ。このウィングなどの装備ではなく、床面の成型、全体のプロポーションにより空力特性を高性能化する考えには、もろ手を挙げて賛成する。それは好みの問題ではなく、何よりも、車種全体のバリエーションも全て同じ空力性能を持つことになり、燃費と安全に寄与するからだ。
初代メルセデス・ベンツ・Aクラスと言えば、それまでベンツが大型車しか作ったことのないため、きわめて背が高く不安定なデザインだった。そして、本当にスラロームで転倒してしまいリコールされたことが思い浮かぶ。現在は、メルセデス・ベンツの主力車種としてプロポーションも完成の域にあり、BMWに対抗してきた小型車部門の安定した姿を見ることが出来る。
今回のメルセデス・ベンツ・Aクラスの全装置は、Sクラスで開発装備されている運転支援装置を積んでくるなどが考えられているようである。さらには、ボイスコントロールを取り入れたマルチメディア対応など、最新の装備のようだ。このあたりの電子装備は車格に関係なく、モデルチェンジごとに最新装備をしてくるように、世界のメーカーがなった。これはクルマ選びにも影響を与えるであろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)