【スバル&マツダの事業計画(1)】専門家は、誤解を生むので読まないでほしい
2018年7月23日 16:36
■誤解を生むので読まないでほしい
この記事を読むには、企業経営に関する広い基礎知識が必要だ。決算処理、経理、資金繰り、株配当、資金効率、製造技術、生産技術、品質管理、組織運用、宣伝広告、営業方針、グローバルファンド、米トランプ政権の通商方針、自己愛性人格障害などの基礎的概念が必要だ。出来るだけ安易に一般的言葉で書くが、広い範囲の関連性においてステップを飛ばして書くので、理解できる自信がない方は誤解を生むので読まないでほしい。何かの分野で専門知識のある方でも、「すべての分野で、広く関連性に詳しくない人」は特に注意が必要だ。例えば、「金融の専門家」で「品質管理には見識がない」などの場合、誤解する。また、「製造技術のベテラン」で「資金効率について見識がない」などだ。
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しかし、当たり前のことを書くので、現在、特に絶対読まなければならない記事ではない。
一般論として、「中期事業計画」は企業の性格をあからさまにする反面、それは一般投資家向けの場合が多く、詳細な記述はないから、当たり障りのない記述が多い。そのため読むほうも「ボー」と見るようにして、むしろその企業の体質を見定めるのが利口だ。そのほうが、企業体質は良く分かるものだ。また近年、中期事業計画と言えば3年間である場合が多いが、過去は5年間が常識だった。取締役の任期が2年から3年に延ばされ、株主に対する責任の所在を気にする余り、一般投資家向けの専門性に乏しい、意味のない当たり障りのない内容となってきたようだ。
アメリカの影響を強く受け、株主の企業所有の権利意識が高まり、投資家が「短期の見返り」を強く要請する社会情勢となってきた中で、長期の事業計画を持つことの意味が薄れ、短期の経営方針しか立てようとしない経営者の意向が強く反映されている場合が多くなった。「長期経営ビジョン」が軽視され、短期で利益を上げ、配当を厚くすることに関心が集中している社会情勢の中で、『ビジネスモデルから遊離した中期事業計画』が公然とされていることには驚かされる。
これらの「社会情勢を理解したうえ」で、各社の「中期事業計画を読むことを前提」としたい。
次は、マツダの「深謀遠慮」を覗いてみよう。
続きは:【スバル&マツダの事業計画(2)】 スバルは「現在優良企業」、マツダは「這い上がってきた戦略家(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)