企業内保育園を持つEC企業デファクト
2018年6月26日 17:05
BEENOSグループの一社、デファクトスタンダード(8月期)が順調な歩みを続けている。東証マザーズ市場への上場は2016年8月。同社はブランド・リユース品、ファッション商品(バッグ・洋服・時計・アクセサリ・財布等)の買い取り・販売を、ネットを介して展開している。
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順調な歩みは、収益動向に見て取ることができる。前18年8月期の大幅増収増益(9.2%増収、32.5%営業増益、46.8%最終増益)に続き今期も「15.0%の増収(120億9,100万円)、9.5%の営業増益(4億8,000万円)、9.2%の最終増益(3億3,200万円)と履く下駄が高くなる中、着実な計画でスタートした。そして開示済みの9-2月期の実績進捗率はそれぞれ「48%、60%、59%」。利益が「前年同期比小幅減」となったのは「広告宣伝に注力した」結果。一層の成長への布石を打ったと評価できる。
ヤオフク!/Yahoo!ショップ/Wowma!の大手ショッピングモールへの出店から始まった。ヤオフクで8年連続し「総合賞」を受賞しているほか各モールから「中古アイテム賞」「新人賞」などを受けた。が現在は自社サイト「ブランディアオークション」への軸足移動に力を注いでいる。第2四半期累計で売上高構成比率は前年同期比9ポイント増の23.8%に、売上総利益率は51.4%に向上している。並行して6月にはスマホ用ECアプリを投入し自社販売力の強化を図った。
ところで、これまで数多くのEC(関連)企業を覗き込んできたがデファクトスタンダードが来年3月から履行する枠組みとは初めて出会った。「買い取り金額の一部を顧客の要望に応じ、支援する団体などに寄付する体制を執る」というのである。また昨今、周知のとおり女性の社会進出を促す観点から「企業内保育園」を設ける企業が増えている。同社も今年5月に「ぶらんでぃあ保育園」を開園している。買い取り客ばかりでなく、従業員にも優しい企業のようである。(記事:千葉明・記事一覧を見る)