「のど飴」とインフルエンザ予防 「糖へのこだわり」見せるカンロ
2018年2月13日 05:35
厚労省の定点観測調査によると、1医療機関当たりの1月28日まで1週間のインフルエンザ患者は平均52・35人。過去最多を更新した。体験から言うが「インフルエンザが流行り始めた」と報道される時期になったら医者に行き、診断を受けるべき。そして微熱ゆえに「風邪」と診断され「薬を処方しましょう」と言われたら、医者が不機嫌になろうと構わないから「インフルエンザの検査をして下さい」とキッパリ告げるべき。いまはインフルエンザかどうかの検査は極めて容易。私はそうしなかったために2日後「熱が高くなった」と再度医院へ。今度は「インフルエンザの検査をしましょう」となり、陽性。予防注射を打ったが10日近く「全身の痛み」と苦闘した。
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風もそうだがインフルエンザのキッカケの一つは喉の乾燥。喉の潤いがなくなってくると細菌やウィルスが粘膜に付着しやすくなり、発症しやすくなる。
予防に効果があるとされるのが、のど飴。だが健康志向の高まりが「アンチ糖分」となり、キャンディの類いは過去20年間市場規模が全く伸びていないという。そうした中、孤軍奮闘というか異色の企業が飴業界2位のカンロ。昨年11月新たな事業計画を発表しているが、「糖へのこだわり」はむしろ強いものになっている。「糖から未来を創る」とぶち上げ、「糖質の効能や可能性を正確に訴求していく」戦略を明確に打ち出した。例えば「おなかを整えるオリゴ糖」「虫歯を防ぐキシリトール」。そして肝心要の同社の主力商品である「カンロ飴」についても、「60年ぶりに刷新し今年秋にも新商品を発売する」とした。何をどう刷新するのか。
従来品の添加物であるアミノ調味料はやめる。その代わりに「醤油・砂糖・水飴」だけでこれまでと同じ風味のカンロ飴を送り出すというのである。糖へのこだわりの更なる強さを示す象徴といえよう。
同社自身の調査でも「20歳代から60歳代の女性が糖質を気にしてキャンディを食べることを制限している」という結果がでた。しかし糖質事情に明るいアナリストは「日本人の糖質摂取量はWHOが奨める量を大きく下回っている」とし、カンロの三須和泰社長は「長年培ってきた技術力から添加物の少ない機能性の高い商品を展開していくだけ」とサラリ。(記事:千葉明・記事一覧を見る)