仕事に役立つマネジメント技法のすすめ1 〜重点管理で有効かつ効率的な仕事をする〜
2017年9月26日 10:18
いつも「忙しい、忙しい」と言い続けている人いますね。忙しいと思い込んでいるに過ぎない人もいますが、殆どのケースでは仕事の重点を決められない人たちです。
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このシリーズではマネジメントに焦点を当てていきます。マネジメントとは『目標達成を阻害する問題を測定、問題を解消する計画を立案、実行中に発生する問題を解消し続けること』と定義して話しを進めます。
●重点管理と総花管理
重点管理とは『全体に対して大きく影響を与える要因に絞り込んで仕事をすること』、一方、反対の概念として総花管理があります。総花管理はすべての要因に対して満遍なく資源投入する仕事のやり方です。
仕事を上手に出来ない人、事業運営が下手な人は共通して総花管理をしています。総花管理で仕事をする人は気が付いた順番、上司から言われた順番で仕事をします。仕事をする順番に意思が入っていないのです。
優先順位の低い仕事や問題から取り組めば、その有効性は低くなります。また、人の持つ時間資源は限られていますから、仕事の抜け漏れが当然のごとく発生します。
●重点管理のコツ
重点管理では先ず、仕事全体を数値で表すことが求められます。仕事全体に大きく影響する要因探索に当たり、根拠を明確にしたいからです。自分が担当する仕事全体を売上額、荒利額、仕入額等で明確に認識します。
その後、全体額に一番大きく影響を与えている商品分類、サービス分類、仕事分類を探します。決して一番細かい商品単位(単品)から探しません。細かい商品(単品)では全体に大きい影響を与えるものを探せる可能性が低いからです。
そしてその分類の売上額をつくっていく上で問題になっていることを、自分の仕事の現場、顧客の現場、マーケットで探します。
このように、全体をいつも定量的に測定し、全体に対し大きく影響を与えるカテゴリーを探し、問題を顕在化する手法を『ドリルダウン』と言います。
重点に絞って仕事を進めると仕事に抜け漏れが出るのではないかと心配する人がいますが、大丈夫です。重点業務、重点商品はすべての仕事と必ず連動しています。すべての仕事に必ず影響を与えるのです。
従って、重点となる仕事、重点となる問題を探せるかが勝負の分かれ目となります。
重点管理が出来るようになると劇的に仕事が楽になりますよ。仕事の出来る人は「忙しい」とは言いません。定時に帰り、楽しく仕事をしています。
【続き】仕事に役立つマネジメント技法のすすめ2 〜これから起きる問題に対処する先行管理〜(記事:KMAきむらマーケティング&マネジメント研究所 木村博・記事一覧を見る)