【7月の新車販売】前年比2.9%増も、プリウス落ち込みで普通・小型車の伸び率鈍化
2017年8月15日 20:47
7月の新車販売台数は、前年同月比2.9%増の42万7547台であった。9カ月連続で前年同月を上回った。そのうち普通・小型車は、同1.1%減の27万8517台で12カ月ぶりのマイナス。軽自動車は同11.3%増の14万9030台で4カ月連続でプラスであった。(日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会)
【6月は】2017年6月新車登録台数上昇、実質賃金下落は軽自動車シフトで凌ぐ
車種別では、乗用車が同1.3%減の24万1127台で12カ月ぶりのマイナス。このうち普通乗用車が同2.0%減、小型乗用車が同0.5%減となっている。2月に発売となったトヨタ自動車のプラグインハイブリッドモデル「新型プリウスPHV」の効果が薄れてきたのだろうか。
ブランド別でみてみよう。
1位:トヨタ 13万0062台(9.6%減)
2位:日産 3万5305台(19.4%増)
3位:ホンダ 3万2402台(2.2%増)
4位:マツダ 1万4519台(5.4%増)
5位:スバル 1万1794台(32.4%増)
6位:スズキ 9402台(1.8%減)
7位:いすゞ 6599台(1.7%減)
8位:日野 5342台(15.6%増)
9位:三菱ふそう 3436台(3.7%増)
10位:レクサス 2815台(31.4%減)
11位:三菱自動車 2763台(4.2%増)
12位:ダイハツ 2657台(293.0%増)
13位:UDトラックス 703台(16.7%減)
やはりトヨタにはプリウス効果が落ちてきているのが見える。レクサスの落ち込みも激しい。日産は「ノート」が前年同月比28%増の1万2431台と好調で、ブランド通称名別ランキングでも「プリウス」を抜いて首位をとった。目を見張るのがダイハツの同293%増である。国内でも小型車の「トール」や「ブーン」が人気だが、「インドネシア国際オートショー2017」でコンパクトカーのコンセプトモデルを初出展したことから、小型車に注力していくと思われる。
軽自動車の販売台数では2ケタの伸びが続いているが、これは前年、三菱自動車の不正問題の影響で落ち込んだ反動とみられている。しかし、普通・小型と比較して年々保有台数は伸びる傾向から、実質賃金低下や家計に占める電話通信費の負担などの影響があるだろう。
そのほか、貨物車は同1.1%減の3万5870台で9カ月ぶりのマイナス。バスは同19.1%増の1520台で6カ月連続のプラスであった。
日産が日本国内で頑張りだしたが、いかんせんトヨタとは大差がついている。カルロス・ゴーン氏が来日して以来、時間がたち、ルノー・日産・三菱連合では世界一を争うグループになっている。しかし、日産一社では、その昔、国内でトヨタと覇権を争った姿には程遠い。寂しい限りだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)