スバル米国で快進撃!大型SUV「アセント」に搭載の新型2.4Lターボエンジン量産

2017年8月11日 18:02

 スバルは2018年3月、北米に投入する大型SUV「ASCENT(アセント)」に搭載する新型エンジンを量産する。排気量は2400ccでターボチャージャー付きである。アセントは3列シートで7人乗り。SUV人気で販売競争が激化するなかスバル車の中で最大サイズの車種投入により、さらに販売を加速する計画とみられる。

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■スバル販売数、北米でひとり勝ち

 スバルは、2016年に米国販売が9年連続で前年越えを達成している。2017年に入ってもその勢いは止まらない。

 2017年、米国での自動車販売数は減速気味で、1月から新車販売台数は前年同月比でずっとマイナスしている。7月に至っては7.0%減の141.5万台であった。しかしその中で、日本メーカーのスバルとトヨタがプラスしているのだが、スバルは6.9%増、トヨタでも3.6%増である。いかにスバルが強いかがわかる。

 数年前、スバル・レガシィの波及型であるSUV「アウトバック」が人気(国内ではそれほどでもない)で、セダンB4と比べて倍も売れていることは知っていたが、これほどとは思ってもみなかった。米国ディーラーでは「スバル車はもうかる」との認識が定着しつつあり、販売シェアが高い北部だけでなく南部でもシェアを伸ばしているようだ。

■新型エンジン投入の「アセント」で、さらなる躍進なるか?

 そんな中での2.4L新型エンジン搭載のアセント。スバルの誇りでもある4気筒水平対向ターボエンジンは、過給器を組み合わせることで排気量を小さくしつつも出力を維持する高い燃費性能。アウトバックはもちろんフォレスターを上回る、スバルで一番大きくなる車体(全長5050ミリ・全幅1989ミリ・全高1839ミリ)をものともしない高い走行性能。

 また、ガソリン安を背景にSUVやライトトラックに人気がシフトしている北米では、ファミリー層には「アセント」のような3列シート搭載車の需要が伸びているというから、またまたシェアを拡大しそうな予感である。

 このアセントに搭載する新型エンジンは日本国内で基幹部品を製造し、アセントを生産予定の米国工場(インディアナ州)で組み立てるため、国内での生産準備と米国での組み立てラインの増設などを行っている。しかし販売拡大はいいことでも在庫過多は経営リスクもあるため、急激な躍進の中でスバルの経営陣は、販売機会の損失と生産能力調整、在庫動向の狭間で神経をとがらせることになりそうだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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