欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米早期利下げ観測も買戻しか

2024年7月17日 17:25

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記事提供元:フィスコ

*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米早期利下げ観測も買戻しか
17日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げサイクル入りが見込まれ、ドル売りに振れやすい展開に。ただ、ドルは割安感から買戻しが入りやすく、下値は堅いだろう。

前日発表された米小売売上高は想定ほど悪化しなかったが、連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを織り込む展開となり、ドルは上昇後に下落。ユーロ・ドルは1.08ドル後半から1.09ドル台に持ち直し、ドル・円は158円後半から前半に値を下げた。本日アジア市場で仲値にかけて国内勢のドル買いが優勢となったが、その後は失速。一方、これまで堅調だった日経平均株価の失速でリスク選好の円売りは縮小した。

この後の海外市場は今晩の米経済指標にらみ。鉱工業生産や設備稼働率が低調なら、FRBのタカ派的な政策方針を弱める材料になりやすい。9月から年内2回の利下げが見込まれ、ドル売りに振れやすい展開となりそうだ。ただ、タカ派的な金融当局者の発言機会があり、ドル売り抑制の要因として注目される。一方、日本の為替介入への警戒感から過度な円売りは縮小するものの、ドルは割安感による買い戻しが入りやすい。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・6月消費者物価指数改定値(前年比予想:+2.5%、速報値:+2.5%)
・21:30 米・6月住宅着工件数(予想:130.0万戸、5月:127.7万戸)
・21:30 米・6月住宅建設許可件数(予想:140.0万戸、5月:139.9万戸)
・22:00 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演(経済)
・22:15 米・6月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%、5月:+0.7%)
・22:15 米・6月設備稼働率(予想:78.4%、5月:78.2%)
・22:35 ウォラー米FRB理事講演(経済見通し、カンザスシティ連銀イベント)
・03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)《CS》

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