3日の香港市場概況:ハンセン1.2%高で3日続伸、テック指数は2.5%上昇

2024年7月3日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 3日の香港市場概況:ハンセン1.2%高で3日続伸、テック指数は2.5%上昇
3日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比209.43ポイント(1.18%)高の17978.57ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が80.79ポイント(1.27%)高の6455.70ポイントと3日続伸した。売買代金は1135億5020万香港ドルとなっている(2日は1184億3420万香港ドル)。


中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)は、15〜18日に開かれる予定だ。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「米国のインフレ抑制に進展があった」と発言し、米10年債利回りの上昇が一服したこともプラス。終盤にかけて指数は上げ足を速めている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が5.4%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が5.1%高、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が4.4%高と上げが目立った。


セクター別では、中国の不動産が高い。雅居楽集団HD(3383/HK)と越秀地産(123/HK)がそろって7.5%、合景泰富地産HD(1813/HK)が6.1%、広州富力地産(2777/HK)が3.4%ずつ上昇した。「中国で不動産販売が下げ止まりの傾向を見せている」と伝わったことが引き続き材料視されている。


医薬セクターもしっかり。緑葉製薬集団(2186/HK)が3.7%高、康希諾生物(6185/HK)が2.6%高、四環医薬HD集団(460/HK)が1.9%高、信達生物製薬(1801/HK)が1.7%高で取引を終えた。


通信ネットワークや半導体の銘柄群も物色される。京信通信系統HD(2342/HK)が8.8%高、中国通信服務(552/HK)が2.5%高、中興通訊(763/HK)が2.1%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.8%高、華虹半導体(1347/HK)が1.7%高で引けた。


他の個別株動向では、免税店運営の中国旅遊集団中免(1880/HK)が12.2%高。免税ショッピングの拡大が期待されている。観光客の誘致に向け、海南省は総額1000万人民元(約2億2000万円)規模の補助金を配ると伝わった。空港運営の海南美蘭国際空港(357/HK)も6.5%値を上げている。


そのほか、新製品に対する期待感で、画像処理ソフト中国最大手の商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が17.4%高。ソフトバンクグループなどが出資する同社は2日、生成AI(人工知能)の基盤技術となる大規模言語モデル「日日新(SenseNova)」の最新版を4日開幕する2024世界人工知能(AI)大会で公開すると発表した。商湯集団がけん引し、ハンセン科技(テック)指数は2.5%高と他の指数をアウトパフォームしている。


一方、本土市場は4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49%安の2982.38ポイントで取引を終了した。医薬株が安い。エネルギー株、銀行株、公益株、消費関連株、運輸株なども売られた。半面、不動産株は高い。半導体株、保険・証券株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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