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ホールディングスとして再生したサムティHDは、旧サムティの中計をクリアできるか
サムティホールディングス(東証プライム。以下、サムティHD)は、機関投資家向けに新築・再生マンションを販売。ホテル開発・運営も手掛けている。ホールディングスした(6月3日)初値は、2579円。今期は12月期決算に移行、13カ月の変則決算。
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サムティ時代の収益動向は、順調。2021年11月期こそコロナ禍の影響を受け「10.5%減収、45.5%の営業減益」も8円増配90円配。以降は「42.0%増収、48.5%営業増益」、「54.6%増収(1986億5000万円)、38.7%営業増益(195億3300万円)」。
90円配当を継続したが配当性向は「37.1%、38.5%、40.6%」と「3割から4割」の公約通りの推移。そして変則決算となる今期は、単純比較はできないが「売上高2050億円、営業利益210億円、94円配(39.8%)」計画。
前期の決算内容を読み込むとこんな具合。
◆不動産開発事業: 主軸事業。「S-RESIDENCE」ブランドの賃貸マンションの企画・開発。売上高1026億円(前年比39.7%増)、営業利益161億円(3.6%増)。
◆不動産ソリューション事業: 収益不動産の取得・再生・販売。60物件を販売。86.8%増収(535億円)、66.8%営業増益(65億円)。
◆海外事業: 21年11月期に販売を開始したベトナム・ハノイ市のスマートシティ分譲住宅事業をとも中心にした、投資/分譲住宅事業。122.9%増収(166億円)、12億円の営業黒字(5億円の営業損失)。
◆不動産賃貸事業: マンション・オフィスビル・商業施設の賃貸。物件取得数53物件(約325億円の収益物件)。かつ収益約718億円の54物件を竣工。0.3%減収(86億円)、3.5%営業減益40億円。足を引っ張るかっこうになっていたのはホテル。サムティHDでは「稼働・単価とも向上、脱赤字」の流れを公にしている。
ちなみにHD化で開発・運営を(S-PERIAホテルシリーズ)を手掛けるのは、サムティホテルマネジメント。社会活動の正常化や外国人観光客動向から、今期動向が期待されている。
さてサムティHDの今後の株価動向をどう読むかだが・・・一つの捉え方として、2021年1月27日にサムティは「アフターコロナ版」として至25年11月期の中計を改定している。「売上高2200億円水準(うち賃料収入等450億円)、営業利益350億円以上、ROE15%水準、ROA7%水準、自己資本比率30%以上」。サムティHDが旧サムティの改定中計をクリアできるか否かが、ポイントになると思うが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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