クリーンエネルギー車補助金制度、4月からの変更に注意を

2024年3月28日 16:20

印刷

 電気自動車(EV)などの購入費用を補助する国の「クリーンエネルギー自動車(CEV)補助金制度」が、4月から新しくなる。車両性能の向上だけではなく、電動車が持続的に活用できる環境構築等も評価の対象となる。

【こちらも】スマホサイズの折り畳み式高圧洗浄機 Synergy Creationが発売

 補助金の額は、これまでと同様最大85万円だが、4月からは基準が異なるため注意が必要だ。

 具体的には、従来の車両性能に加えて、充電インフラの整備やアフターサービス体制の確保、災害時の地域との連携といったメーカーの取組を総合的に評価し、補助対象や金額を決定することとなった。

 国内で販売される主なEV車種を見ると、以下のような補助金の違いが出てくる。

 日産リーフは、現行制度で52万7,000円~85万円だったのに対し、新制度では一律85万円となる。

 逆に、新制度によって補助金が大きく削られる車両も出てきた。例えばVWのTD・4は、現行制度ですべてのグレードが65万円の補助金だったのに対し、新制度は45万円~65万円となる。ボルボのXC40は、現行制度の65万円に対し、新制度は35万円~45万円と大幅ダウンとなる。

 このほか大幅ダウンになるのは、BYDのATTO3だ。現行制度での65万円~85万円に対し、すべてのグレードが35万円となる。

 これは、車種と企業ごとの点数により評価され、金額が決まるためだ。点数は、車種と企業で200点満点となるが、その内訳は車種が90点、企業が110点となる。つまりここまで補助金が大幅にダウンする車種が出てきたのは、車種ごとと企業ごとの点数配分にあるといえる。

 車種性能は、どのメーカーの車種もEVの基本性能に違いがなくなってきた。一方企業の評価は、国内で運用する公共用急速充電器の設置口数を評価したり、自動車整備士の定着や育成に向けた取組を評価するなど、サービスについての評価が大きい。

 企業サービスも評価されるため、トヨタ自動車の「bZ4X」が85万円なのに対し、スバル「ソルテラ」は65万円と、共同開発車でも補助額に差が出る。購入前にはよく吟味したほうが良いだろう。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事