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惑星は恒星誕生後10万から100万年の間に形成 国立天文台ら
原始星周囲の円盤の想像図 Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)[写真拡大]
国立天文台、鹿児島大学、東京大学、東北大学、台湾中央研究院の科学者らによる国際研究チームは6月28日、惑星系形成は中心の恒星の形成開始10万年後から100万年後ぐらいにかけて急速に進むとの研究結果を発表した。誕生から1万年~10万年程度の初期段階にある19の原始星周囲の円盤をアルマ望遠鏡で高解像度観測し、円盤詳細構造を系統的に調査した結果判明した。
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太陽は今から46億年前に誕生し、約1億年をかけて恒星の姿を完成させたとされている。恒星は、誕生から完成までのプロセスにおいて、周囲に円盤が形成されるが、誕生から数100万年後には消失してしまう。また100万年以上経過した円盤には、惑星が形成されつつある段階で惑星の元となる物質の凝集部分と、そうでない部分で濃淡が生じ、明瞭なギャップ構造が存在する。
そのため従来、惑星は恒星誕生から数100万年後までに形成されることが示唆されていたが、具体的にいつ頃から惑星の形成が始まるのかは不明であった。
今回、国際研究チームは、地球から比較的近い650光年以内にある、誕生から10万年以内の恒星を、これまでにない規模のサンプル数で詳細に調査。10万年以内の段階でも、原始惑星系円盤の存在が確認できたという。
だがこのようなごく初期段階の原始惑星系円盤には、惑星の形成がすでに始まっている兆候とされる円盤内でのギャップ構造は非常に淡く、明確なものではないことを世界で初めて明らかにした。また恒星形成初期段階にある円盤構造と、恒星形成後期における円盤構造にこのような明瞭な違いがあることは、科学者たちにとって驚きの発見だったという。
以上の情報から総合的に見て、惑星は恒星誕生後(恒星の形成開始後)10万年ないし100万年の間に形成されるとの見解に達したわけだが、宇宙に無数にある恒星から惑星誕生タイミングを見極めに抽出したサンプル数が19個というのは、少ないと感じる向きもあるかもしれない。
だが地球から遠すぎても円盤構造を詳細に調べることが困難なため、これが現在の人類のテクノロジーを駆使した、最高レベルかつ最先端の研究結果なのだろう。(記事:cedar3・記事一覧を見る)
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