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もっと知りたいイギリス英語! スラング特集 (2)
前回に引き続き、イギリス英語でよく用いられるカジュアルな表現、スラングを紹介しよう。スラングといっても公共の場で使用するのが憚られるような汚い表現ではなく、普通の人たち何気なく使うごく日常的な表現である。今回は「B」から始まる表現のみとなったが、前回同様、例文とともに紹介していこう。
【こちらも】これであなたもイギリス通! イギリス英語に特有のスラング
■Bog standard
「bog standard」は、基本的には「ordinary」や「basic」と同じく「普通」を指すスラングだ。ただし、ただの「普通」ではなく、何の特筆すべきこともない「完全なる普通」である。何も特別なもののない、洗練されていないものを表すのに使われる表現だ。
・I bought a bog standard model of the car, without any of the extra features.
(私はその車の、追加機能など一切なしの、まったく普通のモデルを購入した。)
なぜ「bog standard」が「普通」を表すようになったのか、その由来は不明だ。「一般的な」を意味する「box standard」の誤用から派生したのではないかという説がある。もしくは、「bog」がイギリス英語のスラングで「トイレ」を意味するため、それと関係しているのではないかという説もある。
■Botch job
「botch job」、または、「botched job」で、「間に合せの、その場しのぎのひどい仕事」といった意味になる。「botch」自体が、動詞で「しくじる」や「やり損なう」、名詞で「へま」や「下手な仕事」という意味があるのでイメージしやすいだろう。
たとえば、「その場のしのぎのためにどうにか修理したものの、おそらく近いうちにまた故障するだろう」と思われるような仕事に対して使用する。
・The mechanic did a botch job on my car repair. Now, it's making weird noises.
(あのメカニック、車の修理、適当にやりやがって。ほら、なんか変な音がするよ。)
■Budge up
「budge up」を、そのニュアンスを汲んで日本語にするなら、「ちょっとどいて」や「もう少し場所を開けて」などとなるだろう。「budge」は本来、「動く」や「移動する」という意味を持つフランス語から派生した動詞で、特に人や物を軽く動かすといったニュアンスを含む。
・Could you budge up a little so I can squeeze in?
(私も座りたいからちょっと詰めてくれない?)
ちなみに、アメリカ英語には「scoot over」という同様の表現がある。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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