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10年間で営利16倍&10期連続増配予定:ノジマのPBR1倍復帰のシナリオ
ノジマ(東証プライム)。神奈川を地盤に東京・埼玉など1都8県で260余の、家電量販店を展開している。
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かつて「ノジマ、社運を賭けラオックスを買収へ」「スルガ銀行株取得、経営参加。が撤退」といった動向の中で、私はノジマの存在を知った。
しかし失礼だが、ここしばらくはあまり新聞・雑誌の類で関連記事を目にしない。改めて調べて見ようと思ったキッカケは、今2023年3月期(5月6日発表予定)の予想を含め「10期連続増配」と知ったからだ。
それも22年3月期は「8.0%増収、2.0%営業減益、51%最終減益、4円増配」であり、23年3月期も「売上高横這い5650億円、2.5%営業増益(340億円)、3.3%最終減益(250億円)、2円増配」計画という状況下でも増配を、という内容だった。
体質(力)を計り知るために、2013年3月期から22年3月期までの推移をチェックしてみた。こんな結果が確認できた。
★営業利益:20億7000万円が、331億6600万円。
★純資産:240億8800万円が、1401億100万円。
★ROE:8.0%が、18.6%。
着実に体力を蓄え、好体質企業の道を歩んできたと言える。
そうした中、「キャリアショップ事業」「インターネット事業」も展開している。前者は、携帯電話など通信機器の卸売り及び販売。後者はニフティを中心としたインターネット関連事業。
キャリアショップはここ数期間低調、インターネットは切り返し傾向。現状をどう認識しているのか、HPの問い合わせコーナーを介して質問した。レスポンスは想定外に早かった。広報担当者から実名入りでこう返ってきた。
「キャリアショップは各通信事業者の店舗数の大幅減の方針や、携帯端末価格の値上がりで買い替えサイクルが長期化している。市場を取り巻く環境は一層厳しいものとなることが予想される」
「インターネットは生活に不可欠なインフラである超高速ブロードバンドサービスの利用が増加する中、FTTHサービス『@nifty光』やメールサービスの提案でグループのシナジー効果が認められる」
今後両事業がどんな展開を執るのかはともかく、現状は正確に把握していると受け止めた。
実はもう1つ質問をぶつけていた。東証も「改善」を求めている低PBR問題だ。本稿作成時点のノジマのPBRは0.93倍。こう答えが返ってきた。
「厳しく受け止めている。弊社では安定配当・安定成長を経営課題として10年連続増配、売上高も2.8倍と成長を続けてきた。また直近で言えば22年9月末に株式分割を実施。さらに積極的なM&Aの展開で持続的な成長と取り組んでいる。今後もこうした姿勢で経営と取り組むことで株価の成長で、PBR1未満問題も解消に進んで行くと考えている」。
ちなみに2014年初値で買い今日まで8年半弱保有していると調整済みベースで株価は、7倍強のパフォーマンスを残している。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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