JR高松駅の新ビル、名称が「タカマツ・オルネ」に 2024年3月開業へ

2023年4月26日 16:40

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タカマツ・オルネの開業イメージ(JR四国発表資料より)

タカマツ・オルネの開業イメージ(JR四国発表資料より)[写真拡大]

  • 「TAKAMATSU ORNE(タカマツ・オルネ)」のロゴ

 JR四国が高松駅(香川県高松市浜ノ町)で建設している新しい駅ビルの名称が、「TAKAMATSU ORNE(タカマツ・オルネ)」に決まった。物販、飲食など約70店を集めた商業施設で、2024年3月に開業する。JR四国はコロナ禍と四国の人口減少で運行する鉄道路線が全線赤字だけに、駅ビルの商業施設化で赤字幅の削減を目指す。

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 名称のオルネは四国で「いる」という言葉を「おる」といい、「おるね」の言葉の響きが柔らかく、どこか親しみやすさを感じるとして命名した。ロゴマークはオルネの頭文字であるアルファベットの「O」と四国地図のシルエットを重ねて作成した。

 タカマツ・オルネは駅舎に隣接するスーパーの跡地など、約5,200平方メートルで2022年から工事が進んでいる。鉄骨4階建て延べ約1万平方メートルの商業棟と鉄骨地下1階、地上4階建て延べ約5,500平方メートルの駐車場棟から成り、スーパーや飲食店など約70店を集める。駐車台数は約170台を予定している。

 高松駅は、高松港西側を埋め立てて造成し、官公庁や公共施設、ホテルなどを集めたサンポート高松と丸亀町商店街など中心市街地の中間に位置する。駅に商業施設を設けることで人の滞留場所を確保し、サンポート高松の活性化に貢献することも期待されている。

 JR四国は本業の鉄道事業が2021年度、コロナ禍で2期連続の全線赤字となり、厳しい経営を余儀なくされている。鉄道利用客は回復基調に入ったものの、四国内の急激な人口減少を考えると、抜本的な増収策は見当たらない状況。鉄道以外の事業で収益を確保し、赤字幅を削減するしかない。

 そこで目をつけたのが、駅ビルの商業施設化。JR四国で第2位の乗降客がいる徳島駅(徳島県徳島市)には、商業施設の徳島駅クレメントプラザがオープンしているが、乗降客数トップの高松駅には小規模の商業施設しかなかった。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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