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25日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で5日続落、ハイテク・医薬に売り
*16:50JST 25日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で5日続落、ハイテク・医薬に売り
25日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比10.54ポイント(0.32%)安の3264.87ポイントと5日続落した。約4週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
米中対立の警戒感が投資家心理を冷やす流れ。外電は23日、「中国政府が米マイクロン製の半導体販売を禁止した場合、米政府は中国需要の不足分を韓国メーカーが補うことのないよう韓国側に求める」などと報じた。米韓首脳会談は26日、米ワシントンで開催される。韓国の尹錫悦・大統領は米国に条件緩和を求める構えと伝わっているが、不安感は強まったままだ。中国経済対策の期待感もやや後退。今週開催するとみられている中央政治局会議では、追加の刺激策は見送られるとの観測が流れた。4月開催の政治局会議は、例年なら経済対策が焦点となる。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ITハイテク関連の下げが目立つ。情報技術サービスの中電科数字技術(600850/SH)がストップ(10.0%)安、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が8.5%安、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)の聞泰科技(600745/SH)が5.0%安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が4.7%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が3.2%安で引けた。
医薬品株も急落。薬明康徳(603259/SH)がストップ(10.0%)安、健康元薬業集団(600380/SH)が4.2%安、上海復星医薬集団(600196/SH)が3.7%安で取引を終えた。薬明康徳については、業績不安が浮上している。同社が報告した1〜3月期決算では、増収率が5.8%にまで低下し、2018年以降で始めて1ケタ台に低迷した。素材株、自動車株、不動産株、インフラ関連株、空運株なども売られている。
半面、銀行株はしっかり。中信銀行(601998/SH)が7.1%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が4.1%、交通銀行(601328/SH)が2.2%ずつ上昇した。利ザヤ改善が期待される。中国当局が今月に入り、商業銀行に預金金利の一段の引き下げを促したもよう――と報じられた。各商業銀行の年次報告書によれば、預貸利ざやの縮小が危険水域に入った実態が判明している。そのほかエネルギー株、保険・証券株、食品・酒造株、公益株も買われた。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.86ポイント(0.29%)安の291.40ポイント、深センB株指数が5.37ポイント(0.46%)安の1155.83ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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