ファミコン誕生から40年 ゲームは「遊ぶ」から「学ぶ」ものへ マイクラが注目される理由

2023年3月19日 16:29

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記事提供元:エコノミックニュース

「Minecraftカップ2022全国大会」最終審査会が積水ハウスのSUMUFUMU TERRACE新宿で開催

「Minecraftカップ2022全国大会」最終審査会が積水ハウスのSUMUFUMU TERRACE新宿で開催[写真拡大]

 任天堂からファミリーコンピュータが発売されたのは、1983年の7月。家庭用テレビゲームに革命をもたらしたファミコンの登場から今年で40周年となり、ゲームはソフト面でもハード面でも大きな進化を遂げている。

 そのゲームの進化は今や日本に留まらず世界でも広がっている。世界的なOSソフト「Windows」でおなじみのMicrosoft社が発売している「Minecraft(マインクラフト)」は、発売から10年以上にわたって絶大な人気を誇り、販売総数約2億4千万本ともいわれる大ヒットゲームだ。マインクラフトは、「ワールド」と呼ばれる広大な世界の中で、ものづくりや冒険を自由に楽しめる、いわばデジタル版のブロック遊びのようなソフトだ。楽しみ方はプレイヤー次第であり、ワールドの中で自由に過ごせるところがうけて、世界中の大人から子どもを虜にしてきた。

 そんなマインクラフトは今、単にゲームとして「遊ぶ」だけでなく、「学ぶ」ものとしてプログラミング教育の現場で注目されている。

 日本では、2020年度から段階的に、小中高校におけるプログラミング学習の必修化が始まっているが、そもそも「教える」側の、プログラミングに対する意識や知識が不足していることが問題となっている。

 そこで期待されているのが、マインクラフトなのだ。マインクラフトを用いて、プログラミング学習やアクティブ・ラーニングを取り入れた授業を行うことで、プログラミング初心者でも苦手意識を持つことなく、興味を持って学ぶことができる。理科離れやプログラマー不足の日本において、今後のグローバル社会で活躍できる研究者や技術者を育成するために、子どもたちのプログラミングに対する学習意欲の喚起と技術向上は必須の課題だ。

 また、家庭や教室から飛び出して、マインクラフトの技術を競い合う大会も注目を集めている。「Minecraftカップ全国大会」だ。同大会では、学校教育の現場でも導入されている教育版マインクラフトを使って、テーマに沿って作成されたワールドを全国・世界から募集し、その内容を競い合う。

 2月5日には第4回目となる「Minecraftカップ2022全国大会」の最終審査会と表彰式が、同大会のゴールドパートナーである積水ハウスの「SUMUFUMU TERRACE新宿」にて開催され、応募総数426作品の中から、39組のファイナリストがオンラインでのプレゼンテーションに挑み、YouTubeでもその様子がライブ配信されて盛り上がった。

 今回の大会で提示されたテーマは「生き物と人と自然がつながる家・まち〜生物多様性を守ろう〜」で、最優秀賞には、ジュニア部門ではCCさんの「雷さまの方舟」、ミドル部門はチーム高砂小の「Symphony of Lives(いのちのシンフォニー)」、ヤング部門ではmetaleさんの「巨大樹がつなぐ生命」の計3作品が選出された。また、積水ハウスが授与する「人と自然がつながる幸せ住まい賞」には「雷さまの方舟」がダブル受賞を果たしている。同作品のタイトルには、 “環境問題と戦う船”の意味が込められており、人間がこわしてしまった土地に探査機が出向いて、生き物を一時保護し、その土や植物を持ち帰り研究して、研究後は植林をして生き物を戻し、地球の土地をよみがえらせるストーリーがワールドで表現されている。作者のCCさんは、実際に会津へ出向き、森林保護や植林の体験から得た知識をもとに、植物を植える間隔や種類まで細かにデザインしたという。

 

 また同じく、積水ハウスが授与する「サステナブルまちづくり賞」には、ヤング部門から16名チームのCoding Lab Urban Codersさんの作品「Code Tropolis Nature」が受賞した。

 「ゲーム」と聞くと、日本では未だに顔をしかめる親世代も多い。しかし、「楽しむ」ということは、理解を後押しする最も大きな力となる。そのためにもマインクラフトのようなソフトを入り口に学び始めるのは最適なのではないだろうか。お父さんやお母さんも、プログラミングに苦手意識を持つ前に、子どもたちと一緒にマインクラフトでワールド作りを楽しんでみたらいかがだろう。家族で一緒に楽しいワールドを製作して、ぜひ、次回のマインクラフトカップへの出場、そして最優秀賞を目指してみてはいかがだろうか。(編集担当:藤原伊織)

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