13日の香港市場概況:ハンセン1.0%高で3日続伸、旅行関連に買い

2023年1月13日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 13日の香港市場概況:ハンセン1.0%高で3日続伸、旅行関連に買い
13日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比224.56ポイント(1.04%)高の21738.66ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が79.34ポイント(1.09%)高の7391.18ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数は昨年7月以来の高値水準を切り上げている。売買代金は1330億1070万香港ドルに縮小した(12日は1595億8360万香港ドル)。


米国のインフレ鈍化が好感される流れ。米労働省が公表した12月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で6.5%上昇にとどまり、予想通り前月(↑7.1%)から鈍化した。米連邦準備理事会(FRB)は利上げペースを減速させるとの見方が広がり、米債券市場では米10年債利回りが急低下している。一方、取引中に公表された昨年12月の中国貿易統計は、ドル建ての輸出と輸入がマイナス成長を強いられたものの、減少率は予想より小幅だった。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が6.4%高、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が4.8%高、中国オンラインゲーム大手の網易(9999/HK)が4.7%高と上げが目立った。


セクター別では、空港やエアライン、ツアー会社など旅行関連が高い。北京首都国際機場(694/HK)が4.0%、海南美蘭国際空港(357/HK)が3.8%、中国南方航空(1055/HK)が5.3%、中国国際航空(753/HK)が4.8%、同程旅行HD(780/HK)が3.0%、携程集団(9961/HK)が2.4%ずつ上昇した。春節の大型連休を間近に控える中、中国のリオープン(経済再開)進展で需要が拡大すると期待されている。


中国金融セクターもしっかり。中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.5%高、中国平安保険(2318/HK)が3.6%高、招商銀行(3968/HK)と中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)がそろって1.7%高、中信建投証券(6066/HK)が3.9%高、広発証券(1776/HK)が3.3%高で取引を終えた。


半面、太陽光や風力など再生可能エネルギー発電の関連銘柄群はさえない。信義光能HD(968/HK)が4.4%安、協キン科技HD(3800/HK)が3.3%安、新特能源(1799/HK)が2.3%安、龍源電力集団(916/HK)が2.0%安、新疆金風科技(2208/HK)が1.9%安と値を下げた。


一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.01%高の3195.31ポイントで取引を終了した。金融株が高い。消費関連株、医薬品株、運輸株、エネルギー株、インフラ建設関連株、素材株なども買われた。半面、ITハイテク株は安い。発電・電力設備株も売られた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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