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10日の香港市場概況:ハンセン0.3%安で反落、中国の政策期待で下値は限定的
*18:00JST 10日の香港市場概況:ハンセン0.3%安で反落、中国の政策期待で下値は限定的
10日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比56.88ポイント(0.27%)安の21331.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が22.44ポイント(0.31%)安の7263.63ポイントとそろって反落した。売買代金は1313億5580万香港ドルに縮小している(9日は1564億2270万香港ドル)。
売り圧力が意識される流れ。前日のハンセン指数は大きく上昇し、昨年7月以来の高値水準を更新している。米金融当局者のタカ派(引き締めに積極的)発言も重し。アトランタ連銀のボスティック総裁は9日、4〜6月までに金利を5%超に引き上げ、それを長期にわたり維持する必要があると述べた。もっとも、下値は限定的。中国のリオープン(経済再開)進展や、当局の景気重視スタンスが相場を下支えしている。中国人民銀行(中央銀行)の共産党委員会書記を務める郭樹清氏(中国銀行保険監督管理委員会主席を兼任)はこのほど、「中国の経済成長は迅速に正常化する」との見解を示した上で、民間企業への支援を強化し、プラットフォーム企業の健全な発展を促す方針を表明した。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が3.1%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が3.0%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が2.7%安と下げが目立った。
セクター別では、レストランチェーンなど飲食関連が安い。呷哺呷哺餐飲管理(520/HK)が7.8%、奈雪的茶HD(2150/HK)が3.1%、九毛九国際HD(9922/HK)が2.6%、海底撈国際HD(6862/HK)が1.2%ずつ下落した。
半面、マカオ・カジノは高い。新濠国際発展(200/HK)が6.0%、金沙中国(1928/HK)が4.8%、永利澳門(1128/HK)が3.9%、美高梅中国HD(2282/HK)が3.6%ずつ上昇した。カジノ客増の期待が高まる。水際対策の緩和を受け、マカオを訪問する旅客が急増。緩和初日となった8日は延べ3万9606人に達し、2022年の1日当たり平均値と比較して153.5%増加した。
一方、本土市場は7営業日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%安の3169.51ポイントで取引を終了した。金融株が安い。素材株、発電株、ネルギー株、公益株、運輸株、軍事関連株なども売られた。半面、消費関連株は高い。医薬品株、半導体株も買われた。
亜州リサーチ(株)《FA》
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