老後の備えは3千万円超必要? 意識調査から見る老後や介護の備えとは

2022年12月25日 06:22

印刷

 メットライフ生命は23日、2022年版「老後を変える全国47都道府県大調査」を公表した。同調査は2018年から毎年実施しており、今回は1万4,900人から回答を得た。回答内容は、全国47都道府県の特徴別に「都道府県あるある」として紹介。明るく豊かな老後へ向けてのヒントとしてほしいという目的で実施しているという。

【こちらも】年金だけでは不足? 4割が老後破産に不安抱える 調査結果から見える対策は?

 調査によると、老後の備えに必要だと考える金融資産額については、全国平均3,150万円という結果だった。昨年の調査よりも300万円ほど増加しているという。自分の介護については約7割が心配していると答えた一方、実際に自分や家族の介護について話し合っているのは1割にとどまる結果となっている。

 調査を実施したメットライフ生命では、年末年始で家族が集まる機会に、将来について話し合うきっかけとして調査を活用してほしいという。

 近年、老後資金対策としてiDeCoやつみたてNISAなど、資産運用商品の積極的な活用が推進されている。もちろん老後資金対策において、現金預貯金だけでは足りないということではない。老後資金への備えは明確に「いくら必要」と決まっているわけではないため、金融商品も活用しながらなるべく効率よく、少しでも増やしながら備える必要があるためである。

 また冒頭で紹介した調査からもわかるように、老後資金対策として考えたいのが介護に関する資金である。まさか自分や家族が介護状態になるとは、誰だって考えたくないだろう。だがいつか自分や家族が介護が必要な状態になるかは誰にもわからない。ましてや介護状態になった後の介護認定によって、受けられる介護サービスにかかる費用は変わる。

 そのため、介護に関しても「いくら必要」かは実際にフタを開けてみないとわからない状態である。

 このような現状から、少なくとも老後や介護に関して何も対策をしないというのは避けたいところである。現金預貯金としての備え、自分で納得して取り組む金融商品での備え、さらに介護に関しては生命保険などの活用も視野に入れ、老後や介護への取り組みを検討することをおすすめしたい。

 普段は忙しくてこれらに関して考えることが少ない人でも、年末年始で会う家族や友人との会話の中に何かヒントが得られるかもしれない。(記事:大野 翠・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事