アステラス製薬、北海道・青森県に「歩行習慣」データ提供 ゲームアプリ活用で

2022年10月16日 14:57

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 アステラス製薬(東京都中央区)は13日、「歩行習慣」に関するデータ提供について北海道及び青森県と提携をしたと発表した。スマートフォン向けの歩行ゲームアプリを通して得られたデータを解析する。歩行促進や健康増進につなげたい考えだ。

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 北海道と青森県は道民と県民に対してアプリを紹介し、利用を促す。アステラス製薬はゲームアプリに蓄積されたユーザーの行動データを解析し、道と県に情報を提供する。個人は特定できない形での運用となる。同社はこれを皮切りに、同様の取り組みを他の自治体とも進めていく方針だ。

 北海道は既に、道のホームページで「ムーミンムーブで一緒に歩こう!」と事業概要を発表している。北海道は広域分散で自動車の保有率も高いため、歩行歩数が他県に比べて低めという。ゲームを通じて道民の身体活動状況を把握する。期間は10月13日から2023年3月31日までとなり、アプリ利用に関する課金は無い。

 アステラス製薬は歩行促進など行動変容を起こすことで、慢性疾患の重症化予防につなげる研究を行っている。その中で、楽しんでゲームに取り組むことが効果的な行動変容を起こすと仮説を立てている。

 尚、今回利用されるゲームアプリの名称は「ムーミンムーブ」。フィンランドのゲーム開発会社が提供しており、日本では10月11日にβ版をリリースした。スマートフォンの位置情報を活用し、歩行距離に応じてアイテムの取得やストーリーの進展が行える。人気キャラクターの「ムーミン」の世界観を楽しみながら歩行促進できるゲーム。

 アステラス製薬は同ゲームから取得できるデータを研究に使用する契約を、開発元の企業と結んでいる。

 同社は医療用医薬品事業をベースに、異分野の先端技術と最先端の医療技術を結び付け、新たな収益を単独で生み出すRx+事業を手掛けている。医薬品の枠組みを超えたヘルスケアソリューションを提供する。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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