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NYの視点:米住宅リセッションの中、FRBは大幅利上げへ
*07:34JST NYの視点:米住宅リセッションの中、FRBは大幅利上げへ
全米住宅産業協会(NAHB)が発表した9月NAHB住宅市場指数は46と、8月49から予想以上に低下し、2カ月連続で50を割り込み悲観的センチメントとなった。9カ月連続の低下でパンデミックによる経済封鎖直後の20年5月来で最低となった。米住宅ローン金利の上昇で需要鈍化を懸念し、住宅建設会社のほぼ4分の1は住宅価格を引き下げたことが報告されている。53%の企業は売り上げ増を目指し頭金支援、無料のアメニティ、価格値下げなど何等かの奨励金をオファーしているという。
土地の価格、人件費や材料費の上昇で住宅価格の値下げはかなり困難となったが、値下げせざるを得ない環境となった。米住宅ローン固定金利30年物は6.42%まで跳ね上がった。NAHBの会長は多くの消費者は住宅金利や価格の上昇で様子見の姿勢を維持していると、コメント。
■9月NAHB住宅市場指数:46(8月49、6カ月平均)
一戸建て販売:現状:54(57、69)
6カ月の販売期待:46(47、57)
購買見込み客足数:31(32、44)
住宅市場がリセッション入りする中、米連邦準備制度理事会(FRB)は今週開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げに踏み切ることがほぼ確実と見られいる。
ゴールドマンサックスはFRBの利上げ予想幅を0.75%、11月に0.5%に上方修正。従来は9月に0.5%、11月0.25%の利上げ予想だった。本年末までに米FRBは政策金利を4.25%へ引き上げると見ている。インフレがFRBが望む程、速やかに制御されておらず、高官がかなりタカ派姿勢を示したことを理由に挙げた。
同時に大幅利上げが金融状況を引き締め、来年の成長や失業率見通しが悪化したと指摘。大幅利上げにともない、2023年度の米成長率予想を従来の1.5%から1.1%へ引き下げた。2022年度は0%で据え置いた。《FA》
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