50代の副業 老後資金だけではない若さを保てるメリットも

2022年5月18日 16:34

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 老後資金の貯蓄など、50代の人も副業に関心を持っているだろう。本記事では、50代の副業選びやそのメリットについて紹介する。

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■50代は豊富な人生経験が強み、懸念材料は体力

 50代には人生経験という財産がある。キャリアを積んでいれば、スキルや知識はそのまま武器となり、副業にも活用できるのだ。加えて雇用契約での副業ではなく、業務委託だったり、自ら仕事を作ることで副業の選択肢も広げられる。

 インターネットやITというと、活用面で若者に劣ると考える50代が多いかもしれない。だが、50代こそインターネットやITを活用して副業すべきだ。単に時間を切り売りするような副業は単価が低く、数をこなさなければ収入を増やせない。体力次第で副業収入が左右されるため、50代にとっては若者に比べて不利だ。

 インターネットやITを活用することで、時間や地理的な障害を解決できる。リモートワークのようなインターネットを使った在宅副業なら、勤務地にも縛られることはない。人材不足に悩む地方の企業や自治体、豊富な人生経験やスキルを求める人々とインターネットを介して繋がることが容易になるのだ。

■生活を豊かにし老化対策にも

 50代であっても、動画制作を副業にすることは十分に可能である。インターネットでの情報発信も50代におすすめの副業だ。なぜなら、中高年・シニア向けの情報やエンタメの需要は高いからだ。

 2020年に行われた総務省による国勢調査によれば、65歳以上の人口は28.6%を占める。一方で、15歳未満は11.9%だ。また、2020年の国際通貨基金の調査では、日本の年齢中央値は48.4歳である。近年では若い年代を「Z世代」と呼び取り上げているが、日本人全体から見れば彼らは少数派だ。中高年以上の人口の方が、圧倒的に多いのである。

 高齢化問題は歓迎できないが、現在の日本においては50代だからといって挑戦を諦めないでほしい。動画編集のスキルを身につければ、シニア向けYouTuberにだってなれるのだ。インターネットを活用した副業を自ら作り出せるのである。

 今からスキルを積み上げることに対して、消極的に考えるかもしれない。しかし、好奇心の喪失とは老化の始まりだ。自身の周りでも、物事への興味を失ってしまった高齢者を見た経験はないだろうか。

 仕事にはお金だけでなく、社会や他人の役に立つこと、問題を解決することで充実感を得られるメリットがある。雇用に縛られない、副業のような仕事を持つことは、お金と同時に活力を保つ意味でも老後対策になるだろう。(記事:西島武・記事一覧を見る

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