ユーロ週間見通し:上げ渋りか、欧米株安を警戒

2022年2月12日 15:06

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記事提供元:フィスコ


*15:06JST ユーロ週間見通し:上げ渋りか、欧米株安を警戒
■弱含み、ウクライナ情勢緊迫化でユーロ売り強まる

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州委員会が経済見通しでユーロ圏の今年のインフレ予測を引き上げたことから、ユーロ買いが一時優勢となった。しかしながら、欧米金利差の拡大観測は後退していないこと、米国政府は「ロシアが冬季オリンピックの開催中にウクライナに侵攻する可能性がある」と警告したことから、地政学的リスクへの懸念も広がり、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。取引レンジ:1.1330ドル-1.1495ドル。

■伸び悩みか、米FOMC議事要旨などが手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルは、伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は早急な金融引き締めに慎重な見解が伝わっていること、ロシアによるウクライナ侵攻が警戒されており、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いが観測された。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が金融正常化の加速につながる内容だった場合、ユーロの上値は重いままとなりそうだ。

予想レンジ:1.1250ドル−1.1400ドル

■上昇、ユーロ圏の金利先高観強まる

今週のユーロ・円は弱含み。日本銀行は2月14日に10年国債0.25%で指し値オペを実施すると発表したことから、日欧金利差の拡大観測が浮上し、ユーロ買い・円売りが一時活発となった。た。その後、米国政府が「ロシアが冬季オリンピック開催中にもウクライナ侵攻する可能性がある」との警告を受けて、地政学的リスクへの懸念が高まり、ユーロ
売り・円買いが強まった。11日の米国株式は大幅安となったこともユーロ売り・円買いにつながった。取引レンジ:130円39銭−133円15銭。

■上げ渋りか、欧米株安を警戒

来週のユーロ・円は上げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)による緩和的な金融政策は当面続くとみられる。米金融当局による金融正常化の推進によって主要国の株式相場が下落する可能性があること、ウクライナ問題を巡るロシアと西側諸国の対立が続いていることも、ユーロの上昇を抑える要因となりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:12月鉱工業生産(11月:前月比+2.3%)
・15日:10-12月期域内総生産改定値(速報値:前年比+4.6%)

予想レンジ:130円00銭−132円00銭《FA》

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