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新宿駅西口再開発、東急不動産も参画 48階建て大型複合施設建設へ
大型複合施設の完成イメージ(小田急電鉄発表資料より)[写真拡大]
小田急電鉄と東京地下鉄が進める新宿駅西口地区開発計画(東京都新宿区新宿、西新宿)で、東急不動産が共同事業者候補に選ばれ、参画することになった。小田急と東急不動産が2,000億円程度を投入し、商業施設やオフィス、駅施設などが入る48階建て大型複合施設を、2029年度に完成を目指す。
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大型複合施設は地下5階、地上48階建て延べ約28万2,000平方メートル、高さ260メートル。小田急百貨店の新宿本館やショッピングモールの新宿ミロードがある場所で、高層階にオフィス、中低層階に商業施設、連絡通路の空中回廊が設けられる計画。着工は10月を予定している。
建設場所が特定都市再生緊急整備地域内にあることから、重層的な歩行者ネットワークやにぎわい、交流を生む滞留空間を整備して、新宿グランドターミナル構想の実現を目指す。また国際競争力の強化につながる都市機能の整備や、防災機能の強化、環境負荷の低減も意図している。東急不動産の参画を受け、小田急が敷地の一部を提供し、完成後は施設を共有する。
工事着手を控え、小田急百貨店新宿本館は9月いっぱいで営業を終え、高級ブランドなど一部の売り場を隣接する別館の新宿西口ハルクを改装して移設する。
小田急と東急は戦時中の大東急で1つの会社だった時代があり、戦後は小田急が新宿、東急が渋谷を拠点に発展してきた。東急不動産は東急グループの総合デベロッパーとして渋谷だけでなく、港区の竹芝エリアなどでも開発の実績を持つ。小田急はこうした手腕を評価して東急不動産を共同事業者候補に選んだ。
事業の総事業費は公表されていないが、小田急と東急不動産が2,000億円程度の投資を予定していることから、総事業費はさらに膨らむ可能性がある。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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