映画での英語学習をより楽しくするポッドキャストの使い方

　前回まで、イギリス英語を学ぶのにおすすめの映画をレベル別に紹介してきた。もちろん映画自体を思う存分楽しむのもいいし、お気に入りの映画を使って英語学習に励むのもよい。ただ、映画で英語学習と聞くとハードルが高く感じてしまう人もいるのではないだろうか。そういう人たちのために、ここでは映画での学習効果やモチベーションを高める方法を提案したい。

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■映画レビューのポッドキャストで理解度アップ

　映画での英語学習の効果やモチベーションを高める方法といっても、それほど特別なことではない。単にポッドキャストと併せて楽しんではどうかという提案だ。ポッドキャストでの英語学習については以前紹介したことがあるが、ここでは映画レビューのポッドキャストを利用するやり方である。

　あらゆる分野のポッドキャストが存在するが、映画レビューは中でも人気の高いコンテンツだ。そのため、英語の映画レビュープログラムも山ほどある。映画を使って英語学習をしたいとは思いつつも、どれを見ようか決められないという場合は、ぜひお気に入りのポッドキャストを見つけて、そこで紹介された作品をピックアップしてみよう。

　作品紹介や批評を先に聞いてから映画を見ると、日本語をまったく介さなくても映画自体の理解がより深まるだろう。もちろん、英語学習に用いたい好きな映画があるなら、その作品を取り上げているポッドキャストを探してみるというやり方でもよい。有名作や話題作なら複数のポッドキャストが取り上げているだろうから、さまざまな感想や意見、批評等を英語で聞くことができる。

■おすすめ番組「Verbal Diorama」

　ただ、英語圏の映画レビューのポッドキャストが数多く存在する中で、どれを選ぶべきかは悩むポイントでもある。ポッドキャストランキングなどを見れば人気のプログラムはすぐにわかるが、この分野の番組は得てして長時間のものが多い。1エピソードが2時間以上の番組はざらにある。しかも、複数のホストが自由に会話するというスタイルの番組が多いため、ネイティブのフリートークに慣れていない人だとかなり手強く感じるだろう。

　そこでおすすめしたいのが、「Verbal Diorama」というポッドキャストだ。イギリス人のEm McGowanさんがホストを務めるプログラムで、1エピソードが30分～1時間と聞きやすい長さになっている。また、最新の話題作だけでなく、評価が高い名画を、時代を超えて幅広く取り上げていることもおすすめポイントだ。最近では、『エイリアン』シリーズや『ジョーズ』などを取り上げている。

　上述のように、ホストのEmはイギリス人であり、話す英語も聴き取りやすいRP（Received Pronunciation）だ。基本的に1人語りなので、ネイティブ同士の会話に慣れていない人もとっつきやすいだろう。これまでさまざまなイギリス映画を取り上げてきたように筆者の志向はイギリス英語なのだが、もし同じ志向の人がいるなら、ぜひ「Verbal Diorama」を映画での英語学習に取り入れてみてほしい。（記事：ムロタニハヤト・記事一覧を見る）