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テレビ朝日に続発する不始末! 今回は全治6カ月の負傷者まで発生した
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9日早朝の、「ビルから人が落ちた」という110番通報から始まった。年齢非公表の女性がカラオケ「パセラ」渋谷店の2階から転落して、左足骨折で全治6カ月の重傷を負ったと伝えられている。
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この女性は、午前4時頃同席していた同僚に「先に帰る」と言い残して、6階のカラオケルームから非常階段で1階まで降りたものの、1階のドアが開かなかったため2階に上がり、(報道のままだと)”2階の窓を開けて店舗の看板を伝って地面に下りる”つもりだったが、あえなく転落したようだ。
グーグルマップのストリートビューで店舗の様子を確認すると、足が掛る場所も、しがみつけるような手掛かりもなさそうに見えるから、素面ならやらなかったであろうと思われる挑戦をするほどの、ゴキゲンな酩酊状態だったのだろう。
これままでの報道によると、8日の午後8時、東京オリンピックの閉会式が幕を開けた頃、今回の騒動につながる酒宴の1次会が港区の鉄板焼き店で始まった。テレビ朝日の若手社員3名と派遣スタッフ4名で始められた打ち上げに、翌朝2階から転落して入院することになる女性は少し遅れた午後9時に合流した。
日付が変わる時間帯になった頃、一行は事故発生の舞台となる渋谷のカラオケ店に移動して、そこに社員2名が加わって、打ち上げの参加者は10名となった。
テレビ朝日の「モーニング・ショー」は、日頃から新型コロナウイルスに対する政府の対応に鋭い批判の矛先を向けていたことで知られ、その流れで東京オリンピックの開催にも強く反対していた。オリンピック開幕後は、熱い報道に転じて「視聴率が取れれば何でもやるのか?」「節操がない」「ダブルスタンダードだ」と批判を受けて、話題となっていた。
そのテレビ朝日の職員が、東京都の緊急事態宣言を無視して時間や人数の制限ばかりか、羽目を外した鯨飲に及び、昼夜を問わず新型コロナの重症患者を搬送して多忙な、救急隊員の出動まで要請する事態に至ったことに対する風当たりは強い。
テレビ朝日では、4月に同局系の「サンデーLIVE!!」(日曜・午前5時50分)の番組スタッフ9名が会食して、うち4名がPCR検査で陽性判定されて批判されたばかりである。今回の参加者10名の中の1名が、当時陽性判定されて出社禁止処分となっていたという説がある。事実であれば、「〇〇につける薬はない」という警句の、モデルのような存在だ。
同社の広報が如何に頭を下げても、世間の怒りが静まらないのは道理だろう。学習効果のない社員ばかりではないだろうが、みっともなさで突出した存在であることは間違いない。
想定外の事故によって表面化した事態が、テレビ朝日だけで行われていると考えるのは余りにもおめでたい。ハインリッヒの法則を援用すると、日本各地の職場やグループで同様の本音とタテマエの使い分けが行われていると思って間違いない。たまたま表面化していないだけの類似例が相当数あるだろう。マスコミや医療、行政各部門で責任を負う立場の人々に求められることは、自ずと見えて来る筈だ。
【ハインリッヒの法則】重大事故が1件あれば、軽微な事故が29件隠れ、さらに異常が300件存在するつもりで、全工程を見直せという、労働災害の経験則。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る)
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