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コロナ禍で若者の読書量増加!? 習慣付けに取り組む「大人」の役割
学校や習い事での学びや経験も大事だが、読書も、子どもたちの生きるための武器になる多くの知識や教養を与えてくれる[写真拡大]
オリンピック・パラリンピック開催期間中の東京都内では7月30日、3300人の新型コロナウイルス感染が確認された。感染抑制の切り札といわれるワクチン接種も進んでおり、企業等での職域接種も始まってはいるものの、未だに予断を許さない状況が続いている。不安が広がり、何かと暗い話題が多いコロナ禍だが、中にはその影響によって好ましい傾向を示している数値もある。若者の読書量が増加しているそうだ。
2020年10月の読書週間に合わせ、日本財団が全国の17?19歳の男女計1000人に、読書量に関する調査を実施した結果、「読書量が増えた」という回答が、全体の24.9%に上った。この傾向は海外にも見られ、英国のリテラシー向上団体・NLTが行った同様の調査では、ロックダウン中に「読書を楽しんだ」と回答した若者が、ロックダウン前の調査結果に比べ、8.1%増加しているという。
言わずもがな、読書には様々なメリットがある。語彙力の向上はもちろんのこと、知識や教養も身に付き、様々な価値観に触れることで、物事を客観的に捉える能力も養える。そんな良いこと尽くめの読書は、幼い頃からの習慣付けが大切だ。そこで、今後の日本や世界を切り拓いて行く子どもたちに向けて、本に親しみを持ってもらうための活動を行なっている企業も多い。
ハチミツの国内大手メーカー・山田養蜂場では、「自然環境の大切さ」、「人と人とのつながり」、「命の大切さ」をテーマとした書籍を選定し、「みつばち文庫」として全国の小学校に寄贈している。子供たちに読書を通じて豊かな心を育んで欲しいという想いで1999年からスタートし、今年で23年目を迎えた。これまでに延べ63,507の小学校に700,850冊の本を寄贈している。文科省調べでは、未だに3割の小学校の図書館で本が足りていないそうだ。所蔵本不足に悩む小学校にとっても、大変嬉しい取り組みなのではないだろうか。ちなみに「みつばち文庫」の選定は、低学年から高学年まで楽しめるよう、絵本と読み物のバランス、ジャンルに偏りがないかを考慮して行われるという。内容的には、テーマにもあるように、未来を担う子どもたちが今後社会を生きていく上で糧となるような知識や知恵がふんだんに盛り込まれている。これからも末永く継続してほしい取り組みだ。
国内大手のグループ企業、東芝テック株式会社では、事業所ごとに社会貢献活動が行われているが、その中でも静岡事業所では、2010年度から「幼稚園・保育園への図書寄贈と読み聞かせボランティア」を継続して行っている。本を寄贈するだけでなく、読み聞かせをすることで、より多くの子供たちに読書の素晴らしさを伝えられると好評だ。
出版会社である英治出版では、アフリカ孤児院への絵本・スケッチブック寄贈プロジェクト「Future Seeds」という社会貢献活動を行なっている。2010年12月より、ウガンダやルワンダの子供たちに向けて、取引先の出版エージェントや印刷会社の協力を得て、絵本やスケッチブックを寄贈している。寄贈先はアフリカ以外にも展開しており、喜びの声が世界から届いている。
新型コロナウイルス禍だけでなく、人生は様々な困難や苦難の連続だ。家族や友だちとの生活や、学校や習い事での学びや経験も大事だが、読書も、子どもたちの生きるための武器になる多くの知識や教養を与えてくれる。子どもたちに少しでも多くの読書の機会と習慣を与えてあげることも、大人たちの大切な役目なのではないだろうか。(編集担当:今井慎太郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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