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イギリス英語の多様なアクセントを楽しむ! バーミンガムとスコットランド編
前回、前々回とイギリス英語の有名なアクセントと、それを聴くのにおすすめの映像作品を取り上げたが、まだほかにも知っておきたいアクセントはある。イギリスには、イングランドのほかに、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドと計4つの地域があり、それぞれに異なる文化と英語のアクセント・方言を有している。
【こちらも】イギリス英語のアクセントをドラマで学ぼう! おすすめ作品3選
日本では触れる機会の少ないものもあるが、イギリス文化全般に興味のある人は、ぜひ以下に紹介する映像作品にも触れてみてほしい。
■Brummie(バーミンガム・アクセント)
Brummie(ブラミー)とは、ミッドランズ地方の中心地、バーミンガムを中心に話されているアクセントのことである。バーミンガムはイギリスではロンドンに次ぐほどの大都市だが、Brummieアクセントは癖が強いこともあってあまり人気があるとは言えない。
とはいえ、シェークスピアも話していたとされるほど伝統的なアクセントのため、知っておいて損はないだろう。
そんなBrummieを聴くのにぴったりなのが、BBCの人気ドラマ『Peaky Blinders(ピーキー・ブラインダーズ)』だ。舞台は19世紀末~20世紀初頭のバーミンガム、実在したギャングを主人公に、ギャング同士の対立や抗争を描いたクライムドラマである。Netflixで2013年のシーズン1から視聴可能で、DVDも販売されているので視聴は容易だろう。
■Scottish English(スコットランド英語)
イングランドのアクセントも多種多様だが、実はスコットランドにもそれ以上にさまざまなアクセントが存在する。英語学習者にとって一聴しただけでは英語とは思えないアクセントもあるし、語彙自体も独特なものが少なくはないが、「Scottish Standard English」という標準語なら、慣れれば理解できるのではないだろうか。「r」の巻き舌や、引き伸ばされて発音される母音が特徴的だ。
一般的にも理解しやすいスコットランド英語が聞けるのが、歴史ドラマ『Outlander(アウトランダー)』だ。第2次大戦に従軍していた看護師が、スコットランドを旅行中、18世紀末にタイムスリップするというファンタジーである。
スコットランド北部、ハイランド地方が舞台であるため、スコットランド英語のなかでもゲール語に影響を受けたHighland English(ハイランド英語)が中心だが、ドラマ中にはさまざまなアクセントが登場するため、多種多様な英語に触れたい人には特におすすめだ。
スコットランド英語では、Glaswegian accent(グラスゴー・アクセント)というグラスゴーを中心に話されるアクセントも有名だ。これを聴くなら、BBCのドラマ『Lip Service』がぴったりだろう。残念ながらシーズン2で打ち切りとなってしまったが、本格的にレズビアンを扱った画期的なドラマとして一見の価値ありだ。
■字幕機能を積極的に使おう
今回は3種類のアクセントと映像作品を取り上げたが、初めてだとなかなか聴き取りが難しいのではないだろうか。そういう場合は積極的に字幕機能を利用してほしい。字幕で確認しながら数回見れば、最初は聴き取れないと感じたアクセントでも驚くほど理解できるようになるものだ。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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