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CCTVの「焦点訪談」で中国語力を飛躍的にアップする
「焦点訪談」は、CCTV(中国中央電視台)1チャンネルで、毎日19時38分から放送している15分の報道番組だ。1994年に始まり高視聴率を維持し続ける同番組は、中国の人々が注目する問題について深く掘り下げて報道している。
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番組で取り上げる問題は、視聴者から寄せられる毎日1000件以上に及ぶ電話やメッセージが重要なリソースとなっている。人々からの情報提供に基づいて番組が実施した追跡調査や潜入調査により、これまで多くの汚職や腐敗が暴かれてきた。同番組は下記のサイトから閲覧できる。
・央视网
PCの場合は、トップページの1番下の欄からCCTV1をクリック、その下に表示される番組名から焦点訪談を選択すると動画のページが開く。3年前からの番組を全て視聴することが可能だ。スマホの場合は、トップページの検索ボックスに「焦点访谈jiāo diǎnfǎng tán」と直接入力する。
同番組では、番組の要点と、人の話す言葉に中国語字幕が表示されるものの、ナレーションに字幕は付かない。番組内容の詳細説明が動画の下に表示されているため、最初にざっと目を通したら分かりやすいかもしれない。または、Googleの翻訳機能などを使って、中国語の説明文を日本語訳し、ざっと意味を掴んでから視聴してもよいだろう。
疲れた日などは、ただ聞き流すだけでもヒアリングや発音の勉強になるが、時間のある日は、同番組でシャドーイングやサマライジングの学習をすすめたい。
■焦点訪談でオススメの報道
最近半年以内に放送された番組から、オススメのものを3つ紹介する。中国社会が直面する問題を浮き彫りにした、人民密着型の秀逸な報道ばかりだ。
1.扫除学生餐桌上的“苍蝇”(給食に群がる蝿を追い払え)2021年2月1日
PC
https://tv.cctv.com/2021/02/01/VIDEWXzpwQ6yiYFMzj5Gtpju210201.shtml
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https://news.cctv.com/2021/02/01/ARTIwtv0mutGBYfz4qD2HZzE210201.shtml
無錫市の山観実験小学校で、保護者が支払った給食費の一部を総務主任が3年にわたって着服していた事件が明るみに出た。横領した金額は131万元(約2200万円)に達し、これは保護者が支払った給食費の2/3に相当する。
子供たちは、納めた給食費には見合わない粗末な給食を食べ続けていた。調査によると、無錫市のほとんどの学校で、多かれ少なかれ同様の問題が起きているという。中国ではなぜ、公金着服事件が蔓延しているのか。なぜ管理システムはいつも機能しないのか。番組で真相を解明している。
2.家政业:需求旺 供给荒(高まる需要で家政婦業界は深刻な人手不足) 2020年8月7日
PC
https://tv.cctv.com/2020/08/07/VIDEPaTLEMI0GqLr5DsJ81gG200807.shtml
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http://news.cctv.com/2020/08/07/ARTI09E1c9fcZcwggK51qjGv200807.shtml
中国の都市部では家政婦不足が深刻だ。北京では募集人員10人に対して求職者はたったの1人という統計結果がでている。需要と供給のバランスがくずれ、家政婦の賃金はうなぎのぼり、大卒者の月給が3000元~4000元(5万~6万円)であるのに対して、都市部の月嫂(出産後に新生児と産婦の世話をする家政婦)の月給は、1万2千元(約20万円)を軽く超えるという現象も起きている。
こうした問題を根本的に解決する方法とは?番組では大学で修士号を取得後、家政婦として活躍する人材への密着取材などを通して、問題の根幹に迫っている。
3.医术还是骗术?(医術か、はたまたペテンか?)2020年8月6日
PC
https://tv.cctv.com/2020/08/06/VIDEDpIaBImCbukBUowCeV9m200806.shtml
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http://news.cctv.com/2020/08/06/ARTIXvPjCtfYoRkxYfhitmW9200806.shtml
貴州省遵義市のメンズヘルス外来専門の看板を掲げた遵義匯川欧亜医院で、信じられないくらい悪質な詐欺・傷害事件が起きた。男性機能に不安を覚える男性たちを、ネット相談で病院におびきよせ、偽の検査や診断により病気をでっちあげ、緊急オペの代金を巻き上げるという乱暴な事件だ。
病院は、皮下注射で腫瘍を偽造したり、肺結核の治療に使われる薬を患者に服用させ、意図的に薬物性肝障害を起こして尿を茶褐色にするなどして、病状が深刻であるかのように被害者たちに信じ込ませていた。
2014年から2018年まで2万人以上が同病院ででたらめな治療をうけ、金を巻き上げられ、身体に深刻なダメージをうけた人も少なくない。病院まるごと詐欺組織という奇々怪々な犯罪が、なぜ4年間も見過ごされてきたのか。管理監督機関は何をしていたのか。番組では事件のいきさつがつまびらかに報告されている。
語学で大切なのは、短時間でもいいから、毎日必ず行うことだ。1日さぼったために、ずるずるさぼり続け、再開が半年後になってしまった、という経験をした人は少なくないはずだ。疲れた日は、短時間の中国語番組を聞き流すだけでもいいから、学習を継続したい。「焦点訪談」は、聞き流しても、何らかの学びを得られる番組だ。(記事:薄井由・記事一覧を見る)
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