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英語のポッドキャストで効率的学習する方法とは
通常、ポッドキャストのような音声メディアを英語学習の素材にする場合、以下のような手順をたどるだろう。
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何度も繰り返し聴き、聴き取れないところはトランスクリプトを確認しながら、意味を取っていく。意味を理解できたら、次にリピーティングやシャドーイングでモデルの音声を真似ることを努める。その作業を何度も繰り返し、最終的にモデルそっくりに発話できる段階にまで達する、というのが理想である。
一つの素材に対して上記のような練習を繰り返すと、やがて記憶だけである程度を再現できるレベルに達するだろう。そこまでいけば、モデルの音声を血肉化できたと言ってよい。実際の英会話において、それら習得したフレーズが自然に口から出てくることも珍しくないだろう。
■挫折しやすい従来のやり方
上記はポッドキャストを使った英語学習の一つのモデルだが、それがわかっていたとしても、なかなか理想通りには進まないのが実際の学習ではないだろうか。何度も何度も同じ音声ばかり聴くのは正直退屈である。完璧にリピーティングやシャドーイングができるようになるまで、人によっては膨大な時間がかかることもあるだろう。ましてや、暗記してしまうレベルに達するには、わずか数分の素材に何時間費やさなければならないだろうか。
強固な意志があるならよいが、そうでない場合、多くの人は、少しは試してみるものの、途中で放棄してしまうのではないだろうか。たった一つの素材だけでも、完璧に仕上げたと納得できるレベルにまで到達することはなかなか難しい。根気と忍耐を要する方法であるが、根気と忍耐では語学学習は続かない。
■身につけたいポイントだけを厳選すること
そこでおすすめしたいのが、早い段階で身につけたいポイントを絞り込むやり方だ。音声に慣れるまでの最初の数回は何も見ずに聴けばよいが、ある程度聴いたら早速トランスクリプトを見よう。トランスクリプトを見ながら、単語、イディオム、フレーズ、さらに言語の背景にある文化的な事項まで、気になるところにはすべてチェックを付けていくのだ。
次に、チェックしたもののなかで、自分が身につけたいものだけを厳選し、それをメモしていく。ここでのポイントは欲張りすぎないことだ。「自分でもこんな英語を話したい」と思うものだけに絞ろう。
ただし、覚えたい単語があるからといって、単語だけをメモするのはいけない。1語だけ覚えても実際の会話では役に立たないからだ。前置詞やコロケーションなど必ずかたまりでメモしておこう。コンテクストで理解することが重要である。
なお、この作業は紙のノートでやってもよいが、できればフラッシュカードのアプリなどデジタルメディアを活用しよう。その方が見返す時に手間がかからないし、効率的に記憶できる。
こうして自分にとってのポイントを絞り込んでから、それを確かめながら素材の音声を繰り返し聴いていこう。最初から全体を漫然と聴くよりも、この方がはるかに記憶に定着しやすくなるし、一つの素材にかける時間も少なくて済む。もちろん単に聞き流すだけのやり方と比べると手間も時間もかかるが、ポッドキャストを使って使える英語を身につけたい方にはぜひチャンレンジしてほしい方法だ。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)
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