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蘇る日産・スカイラインGT-R ニスモで行う「R32~R34」可視化された高精度レストア事業
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(ニスモ)は、「R32」「R33」「R34」の「スカイラインGT-R」について、レストア事業を展開すると発表した。「R35」日産・GT-Rは含まれていない。「スカイラインGT-R」に限っての対応だ。「R32」「R33」「R34」スカイラインGT-Rについて、ニスモは既に対応していたと記憶している。
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ニスモは「R35」GT-Rニスモ仕様を販売するなど、日産のチューニングカーを製作・販売すると共に、レースチューニングを担う存在だ。日産社内と同様のデータを日産から提供を受け、レストアして完成した車両のテストデータと新車データとを比較して表示してくれるようだ。チューニングショップでは出来ない復元作業で、レストア精度の高さが期待できる。
今回のニスモの発表では、「レストア車」の販売と持ち込みによる「レストアの依頼」に対応するとのことだ。「R35」GT-Rについては、正規ディーラーでの対応となるのか。日本では、マツダ・ロードスターが既にレストアの対応をしている。日本車ながらロードスターは英国流「ライトウエイトスポーツ」を目指しており、ショップによるレストアやチューニングが盛んな車種だ。
こうしたレストアの場合、錆びなどの修復も含めており、ショップなどでの作業では「新車当時の性能に復帰できているか?」などを知る由もない。ニスモであれば、新車当時の性能データも豊富で「性能を可視化する」ことが出来る。
エンジンの出力などのデータはカタログなどにかなり公表されているのだが、シャーシの剛性、サスペンションセッティングなど、数値化したデータがショップチューナーでは取れていないものもあると考えられる。新車の状態に復元すると同時にチューニングすることも請け負うようで、ワークスチューナー「ニスモ」が施すレーシングチームチューニングを味わえるのは、レースに参戦しなくとも魅力がある。
ニスモでのレストアは、徹底的に日産が生産した当時のデータに基づくようで、施された結果も可視化されオーナーに明示されると言う。レース参戦でなければ必要のないデータだが、日産が名車と自負する「スカイラインGT-R」だけに、レストアを正確に行い、保存され長く使われていくことは、自動車文化の観点から歓迎したいことだ。また、パワープラントはオーバーホールされて、本来の性能を取り戻せているかテストされ、最終的にはプロドライバーによって確認されるようだ。
これであれば「レストア作業のばらつき」もテストで発見されることが期待できる。「本物のレストア」とでも表現しておこう。
欧米に比較して、名車をレストアして走行できる状態で保存する文化が立ち遅れている日本だが、最もシビアに走行性能を見極める力のあるニスモが、その最も身近にあるスカイラインGT-Rをチューニングしていくことは、クルマ文化として大きな価値があるだろう。
本気で、「名車再生」に取り組むニスモの姿勢に期待したい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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