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【間違いだらけのクルマ営業 (4)】「営業効率化」が市場を縮小させる! 「楽をするな!」
コロナ禍になる以前でも、当然にクルマの実用性には幅がある。そこで、営業マンが積極的にクルマの使い方の実例を示すのだ。マニアでなくとも「良いクルマとは?」の話を聞くくらいの関心がある人もいる。現在は購買意欲がなくとも、いずれライフスタイルが変わる節目にはクルマを購入する(買い替える)かもしれない。それが「潜在顧客」であり、営業で使い方の実例を示すことで印象に残っていく。
【前回は】【間違いだらけのクルマ営業 (3)】 「待てば売れる」時は過ぎた 「潜在市場」を掘り起こせ
潜在市場が顕在している市場よりも大きな規模であるのが、ほとんどの商品の市場だ。「潜在顧客」をイメージして、ターゲットにすることが大事だ。
だから、いつも「潜在市場」に働きかけておくのが、将来の市場を作り上げることになる。つまり、耕したり、種をまいたりしておくのだ。「決め買い」の客層だけ取り込み、つまり刈り取りだけしてその他を遠ざけてしまうのは、極めて「効率が悪い」考え方だ。これではクルマの営業全体が「一見さん商売」となってしまい、リピートや紹介がもらえず繋がらないのだ。
いつの頃から営業を単純に考えるようになったのだろうか?おそらくは「金融知識で投資感覚の経営者」が増えてきたからであろう。本来は「市場を育てる」、あるいは「市場を作り込む」意識が必要なのに、これを怠っているため市場が育たないのだ。イベントを行う時も、「将来の客層に焦点を当てる」工夫をする必要がある。
これは、広告技術を「メカニズムで理解できていない」ことが原因である。現在は、営業とは呼べない「営業技術」になっている。広告は地域全体をターゲットとして捉え、現状の購買意欲が低くとも、将来の顧客として捉えて幾度となく接するつもりで、購買に繋がる【ストーリーのある広告】を行うのだ。最低でも1テーマ3回ストーリーをたどって、実際に対面しなくても広告によって顧客との接点を持つのだ。
このように広告活動を「カイゼン」しない限り、「自動車市場は縮小」していく。ゴルフ、デパート、クルマ、どれを取り上げても「過去の営業方針によって市場を狭めてしまった」。市場が縮小してしまった現在に至っても、間違いに気付かず反省できないのであろうか・・・
その間違いの第1は、「がっぽり儲けよう」と考えるからだ。「手間暇をかけず、儲けは大きく」と考えるからだ。つまり、営業的失敗の共通の原因は、「利益幅を大きく」と考えるからだ。しかし、「濡れ手で粟」とはいかないのだ。
■【お客様のライフスタイルにクルマの存在を確保していく】には
(1)「クルマの知識」を広め、
(2)「使い方のバリエーション」を広め、
(3)「クルマの知識が増えることの楽しさ」を広めるのだ。
楽をするのが「効率化」ではないのだ。「市場を育て」、地域に溶け込んで「人々のライフスタイルに商品を組み込んで」もらうのだ。
「楽をするな!」。
続きは:【間違いだらけのクルマ営業】(5) 「高品質」にあぐらをかいたディーラー整備(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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