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ガリバーが新たに提供するバーチャルキーと連動したスマートローンとは
バーチャルキーのイメージ。(画像: IDOMの発表資料より)[写真拡大]
中古車事業ガリバーを展開するIDOMは1日、自動車ローンの利用が困難なケースを対象に、「ガリバースマートローン」の提供を開始した。同社が運営する「HUNT」3店舗で開始し、今後順次各店舗での展開を目指すという。
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ガリバーでは、新型コロナウイルスの影響や各地で発生する自然災害により所得が低減したケースに対して、「ガリバーすきっぷローン」の提供を2020年5月から開始。だがローンに不安や困難のある人は、従来のローンでは対応できなかったため、新たに「バーチャルキー」を導入したスマートローンの提供を開始する。
このスマートローンは、スマートフォンをクルマのカギとしたバーチャルキーを導入し、ローン期間中の与信管理を可能とすることで、従来自動車ローンが困難だった人にも購入機会を提供するものだ。
バーチャルキーは、ジゴワッツが独自に開発した技術を採用。またこれに、IoT製品向け認証システム「ジゴオース」を応用して開発されたスマートフォンアプリを組み合わせ、「Virtual Lock(バーチャルロック)」として提供。これにより、アプリからクルマの施錠と開錠ができるほか、アプリを利用する第3者とのカギのシェアリングも可能となる。
今回導入するバーチャルキーに似た仕組みは、すでに新興国において、低所得者層向け自動車ローンでの採用が進んでいる。これは、ローンを支払っていればクルマを使用できるが、支払いが滞るとクルマのエンジンが止まり、支払いが完了するまで使用ができなくなる仕組みだ。
すでに導入されているフィリピンやタイ、カンボジアなどでの実績では、このローンでの貸倒率は1%以下にとどまっているという。
国内での同様の事例としては、山口県に店舗を構える西京銀行において、与信がなくとも利用できるFinTechオートローンとして2年ほど前から導入されている。「Global Mobility Service(GMS)」と呼ばれるもので、もともとは新興国で採用されていた、与信がないためにローンを活用できない人のためのサービスだが、ガリバーのスマートローンも同様の考えによるものだ。
だがGMSでは、ローンを組むことができない人にクルマを購入できる機会が与えられただけであったが、ガリバーでは身近なスマートフォンでクルマの開錠と施錠、そしてプッシュスタートでエンジンもかけられる機能を持つ。家族や友人に期間や時間を区切ってスペアキーを発行できるなど、今までのキーでは実現不可能だった機能も付加される。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)
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