部下や子どもの才能を引き出す方法 あなたの教育で天才を作り出す

2020年6月27日 19:03

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 仕事などに遺憾なくその才能を発揮する「天才」と呼ばれるような人たちと出会うこともあるだろう。その人はその他の“凡人”達と一体何が違うのだろうか。答えは間違いなく置かれている環境と教育である。どんな人もそれぞれ違う才能を持っており、自信を折るような教育が行わなければ、天才になる可能性を十分に秘めているのだ。

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■才能を活かせるかは環境に依存する

 まず天才が天才でいられるのは、その人に合った環境にいるということが大きい。いくらプログラミングで良い成績を叩き出せる人でも、営業を任せられていたら成果が出ないことは想像できるだろう。どんな人でも才能を持っており、それを活かせる環境にいるかが、天才かどうかの分かれ道と言えるだろう。

 日本の学校は画一的で、どこにいても基本的に勉強する内容や制度は同じである。勉強や学校生活がうまくいかないという子どももいるが、あまり気にしすぎない方が良い。たまたま生まれ持った脳が今の学校制度と合わないだけで、人間として劣っているわけではないのだ。社会に出ればもっと開けた世界が待っており、学校では劣等生だった人も活躍できる可能性がある。

■教育で最も大切なのは自信

 環境が大事とはいえ、自分に合った環境に出会えるかどうかは運に依るところが大きい。一方で天才が天才たる所以として、環境と同じくらい大きいのが教育だ。これは上司や親の心がけでいくらでも良くすることができる。

 才能を引き出す教育の中で、最も大切なのは自信を持たせることだ。自信があれば人前で意見を言ったり才能を発揮したりすることをためらわない。余計な心配ごとに惑わされることなく、最大限に力を発揮し他者に貢献することに目を向け始めるだろう。

■自信を育てる教育方法

 自信のある人に育てる方法は、教育の中で自信を身につけさせるというよりは、教育の中で自信を失わせないようにすることだ。人は生まれた時には皆自信を持ってまっすぐに育とうとしている。しかし、学校での画一的な教育で評価基準にそぐわない子どもは少しずつ自信を失っていってしまうのだ。

 上司や親になったら相手を何かの軸で評価するのではなく、ありのままの客観的な視点で観察するのが良い。相手を「良し悪し」で判断しようとするのではなく、相手には何が「ある」のかを見るのだ。

 例えば成績が上がらないという状況を、良いか悪いかと判断する必要はない。そこには「苦手がある」だったり「何か不安がある」という客観的な視点で評価して、本人にフィードバックしてあげれば良い。そこからは本人がどうするべきか考える場面であり、教育する側は余計な口出しはせずに「信じて見守っている」という安心感を与えてあげる。すると、少しずつではあるかもしれないが、相手は失っていた自信を取り戻し自分の才能に気づき始めていくだろう。(記事:双風サキ・記事一覧を見る

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