間に合うのか? 日本の人工知能社会 LINEとヤフージャパンが経営統合

2019年12月9日 07:30

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 LINEとヤフージャパン(Zホールディングス)が経営統合を発表した。確かにユーザー数は多い。「シニア層を中心に約6700万人の月間ユーザーのヤフー」と、「若年層を中心に約8200万人のユーザー数のLINE」でも、「GAFA」(Google、Amazon、Facebook、Apple)、「BAT」(Baidu、Alibaba、Tencent)と呼ばれる米中の企業に太刀打ち出来るのであろうか?

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 AI(人工知能)事業を念頭に資金投資をしていくそうだ。市場は広いが競合も多い。AI事業で重要なのは「教師データ」だ。ソフトバンクグループはこの分野に先行投資してきたと言われる。その努力が結実するのであろうか。

 当面は、得意とするタイ、台湾、インドネシアを中心に東南アジア諸国でシェアを高め、世界で対抗出来る力を蓄え、欧州や米国に進出する計画であるそうだ。

 現在のLINEの主力製品に音声認識がある。音声認識技術は新しいものではない。30年以上の歴史があり、これまでもいくつかの音声認識ソフトを実際に使ってみたが、どれもまともに認識出来るものではなかった。

 最近、ようやく実用化が出来るようになり、商品として恥ずかしくないものとなってきた。この音声認識とAIを結び付けたサービスが近い将来の商品となろう。

 最近規制強化された「ながら運転」だが、カーナビなどは走行中の操作ができると便利なものだ。現在は、安全スイッチを切って運転中の操作を可能としている人が多いが、今後は「音声認識」にして、AIが他の装置のコントロールと共に引き受けると、運転中の操作で違反とはならない。

 さらに、AIならばユーザーに育てられる機能を付加しておけば、ユーザー1人1人に寄り添った操作を身に付けることが出来る便利なものになるだろう。

 こうした自動車分野での展開は既に始まっており、巨大な市場であることは間違いない。生活に結び付いたサービスをAIにより提供していくと利便性が上がり、クラウドとのつながりを利用すれば無限の可能性がある。自動車業界だけでなく、人々の生活が急速に変わる場面が来ている。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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